目次

  1. FIELDSTYLEとは
  2. FIELDSTYLEの来場者の特徴
  3. 来場者にアプローチできたのか
  4. FIELDSTYLEで得た経験

 FIELDSTYLEとは、「日本最大の遊びの祭典」をうたい、日常の変化に合わせた、家族との過ごし方、働き方、遊び方など、新しい生活様式を取り入れたライフスタイルをイベントやプロジェクトを通して提案しているといいます。

乗富鉄工所のキャンプギアの一つ「ヨコナガメッシュタキビダイ」の利用イメージ

 2022年5月に、AICHI SKY EXPO(愛知県常滑市)で開催された「FIELDSTYLE SEASIDE MARKET 2022」に出展した1社が、乗富鉄工所です。

 新規事業「ノリノリプロジェクト」のうち、ノリノリライフとして、ブランドの認知度向上、新規取引先の開拓、新製品のテストマーケティングを目的に出展した乗冨賢蔵さんに展示の工夫について、聞きました。

-どんな人が来場していましたか?

 FIELDSTYLEは、キャンプや釣りなどさまざまなアウトドアシーンの関連業者や、アウトドアに興味がある一般ユーザーが集うイベントです。会場では体験イベントや即売会もありました。

 有名アウトドアブランドは少なく、ショップやコアなブランドが多い印象でした。男女問わず幅広い世代が訪れており、、関連業者以外ではアウトドアに対する感度高めのユーザーだけでなく、これからアウトドアを始めたい人の姿も見られました。

-来場者にはアプローチできましたか?

 すでに知名度のあるガレージブランドに来場者は集まっていました。しかし、「ノリノリライフ」のブースに立ち寄ってもらった方の評判は上々でした。

 1万円を超える比較的高単価な商品がメインだったのですが、その場で購入して頂く方も少なくなく、きちんと魅力を伝えることさえできればアウトドア慣れしたユーザーにも購買してもらえるということが分かり、この点は自信になりました。焚き火台はもう持ってるという人が多く、特にスライドゴトクが人気でした。

 話に入る前段階で「焚き火台いろんなメーカーがつくってるよね」とスルーされそうになること多かったのですが、「これはちょっと違うんです」と実演をしました。すると、中には話聞いて興味持ってくれる人もいました。

 ただし、自分たちで説明できないショップの店頭やECでコンスタントに売っていくためには工夫も必要だと感じています。

 YouTuberやショップバイヤーさんとのつながりを作ることができた点はよかったです。また、テストマーケティングとして持ち込んだ新製品についてさまざまな意見も聞くことができたため、開発に生かしていきたいと思います。

-展示ブースにはどんな工夫をしましたか?

 ブランドをトータルで見てもらっているデザイナーさんにお願いしてクリーンなブースにしてもらいました。

 本物感・高級感は出ていたように思いますが、お祭り感のあるにぎやかな会場の中で、デザイナーさんから「もう少し動きが欲しい」というアドバイスをもらいました。そこで、2日目からはノートPCで動画を流しました。また、販促用の配布物を用意しておけばよかったかなとも思いました。

 什器が大きく搬出入にかなり苦労した点と、購買しやすい低単価の商品がなかったことは次回への課題です。

-展示会で得た経験とは。

 ブース設計から当日のセールストークまで展示会の目的・客層に合わせて調整する必要があると感じました。事前資料だけでは雰囲気までは分らないので、可能なら事前にユーザーとして参加するのがいいし、無理でもYouTubeなどで展示会の雰囲気を掴んでおけばよかったと思います。

 また、販売ありのイベントでは現金をもたない人のためにカード決済・バーコード決済できるようにしておかないと悔しい思いをします。

輸送サイズ制限にひっかかってDIYで作ったテーブルを現地で組み立ててる様子

 輸送できる什器サイズに制限があることに直前で気づき、1週間で什器をイチからデザインしてDIYで製作までやってどうにか間に合いました(鉄工所パワー!)。

 現地組立だったのでステンレスの看板が外れるといったトラブルがありましたが、協力してくれたデザイナーさん、スタッフ、メタルクリエイターには大感謝です。什器の輸送計画は慎重に……!