目次

  1. 店内に一歩 タイムスリップしたような空間
  2. 大学病院で看護師 多忙な日々に体が悲鳴
  3. 食の大切さ痛感「無添加のしょうゆを」
  4. 「バズる」より長く続く関係を築きたい
  5. 地域の店に学ぶ「田舎だから分かること」
  6. 無償で託すしょうゆ 人とのつながりを大切に

 JR芸備線・志和口駅の南西約300メートル。古い町並みが息づく旧道沿いに、山根酒店はあります。

 歴史を感じさせる町家造りのお店に入ると、タイムスリップしたような感覚に陥ります。静かに時を刻む古時計。レトロなガラス扉の冷蔵庫。しょうゆやお酒が丁寧に並べられた木の棚。そしてほのかに漂ういい香り。

 「シャクヤクだと思います。祖母が好きなので」

 店主の山根さんが指す方向に、色鮮やかなシャクヤクの花が生けられています。この空間で買い物すること自体が、山根酒店の魅力の1つになっているようです。

昭和の雰囲気が息づく店内は、120年の歴史を今に伝えている

 ちょうど地元の女性が買い物に訪れました。

 「みりんをちょうだい。あ、そのしょうゆも。小さい方ね。1人じゃけえね、なかなか減らんのんよ」と笑う女性。山根さんと楽しそうに言葉を交わしていきました。

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