目次

  1. バイクブームが去り、会社は休眠状態に
  2. 経営者になって気づいた父のすごさ
  3. 「つぶすのはもったいない」突然の告白
  4. 市場が縮小気味でも「不安はなかった」
  5. ワクワク感や心が震える体験を多くの人に

 GAWZWAYは、ホンダでメカニック(整備士)をしていた星南さんの父・信行さん(71)が1975年に個人事業として始めました。後に法人化し、1985年に現在の社名に変更しました。社名はGallantry(気高さ)、Action(行動)、Wild(野生の)、Zeitgeist(時代精神)の頭文字と、WAY(道)を合わせた造語です。

旧車バイクについて深い知識と技術を持つ生畑目信行さん

 最初に浅草に店を構えた後、1970~80年代のバイクブームの後押しもあり、1990年ごろには東京都新宿区や横浜市などに7店舗を抱え、従業員20人ほどを雇用していました。その後、のれん分けという形で4店舗を従業員に事業譲渡しました。

 信行さんは会社を経営しながら、バイクレースであるモトクロスの選手としても活動していました。星南さんは「父は根っからのバイク好きなんです。今でも浅草の自宅には、たくさんの賞状やトロフィーが飾られています」と話します。

生畑目信行さんの部屋に飾られているたくさんの賞状やトロフィー

 しかし、1990年代に入ると、バブル崩壊とともにバイクブームも下火となりました。GAWZWAYの業績も悪化し始めます。

 信行さんが扱っていたバイクは年代物の旧車(中古車)で、コレクションとして飾ったり、カスタマイズして乗り回したりするぜいたく品です。長い不況が始まり、需要が一気にしぼんでしまったのです。

 2007年までに全ての店を閉め、GAWZWAYは休眠状態になりました。その後、信行さんは個人事業主として、バイクパーツのネット販売を細々と続けてきました。

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