サンドラッグにリスト型攻撃か 1.9万件の個人情報流出の可能性
ドラッグストア大手のサンドラッグは2022年7月、ECサイトで、海外から集中的な不正アクセスを受け、最大で約1.9万件の会員情報やクレジットカード情報の一部が流出した可能性があると発表しました。原因として「リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)」と推測されるといいます。リスト型攻撃への対策についても紹介します。
ドラッグストア大手のサンドラッグは2022年7月、ECサイトで、海外から集中的な不正アクセスを受け、最大で約1.9万件の会員情報やクレジットカード情報の一部が流出した可能性があると発表しました。原因として「リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)」と推測されるといいます。リスト型攻撃への対策についても紹介します。
目次
ドラッグストアチェーン経営のサンドラッグは、公式サイトによると、1965年設立。2022年3月末時点で、直営748店舗、フランチャイズ64店舗で展開しており、実店舗だけでなく、ECサイトにも力を入れています。
従業員数はパート・アルバイトを含めると7450人に上ります。
7月9~11日に海外からの不正アクセスが確認されたのは、「サンドラッグe-shop本店」と「サンドラッグお客様サイト」のECサイトです。システム委託会社からの報告により発覚しました。
不正アクセスにより、最大1万9057件の会員情報が閲覧された可能性があるといいます。閲覧された可能性がある会員情報は次の通りです。
不正アクセスの原因について、「他社サービスから流出した可能性のあるユーザーID・パスワードを利用したリスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)の手法で行われていると推測されます」と説明しています。
サンドラッグやシステム委託会社の解析では、海外から短時間に膨大なIDとパスワードでログインしようとする不正アクセスが確認されたといいます。すでに不正なIPアドレスからのアクセスは遮断し、セキュリティ対策を講じたといいます。
リスト型攻撃とは、特定のサービスサイトで、あらかじめ盗み出したIDとパスワードで不正にログインする手法で、複数のサービスでIDとパスワードを使い回す行動を狙った攻撃といえます。
総務省の公式サイトは、リスト型攻撃への対策を次のように紹介しています。
サービスごとに異なるID・パスワードを設定するよう利用者に注意喚起する。
パスワードに有効期限を設定し、利用者に定期的に変更させる
数世代前に使用したパスワードへの変更を認めないようにする。
ID・パスワード以外の認証要素(ワンタイムパスワードなど)を追加する。
サービス運営事業者において暗号化等ID・パスワードの適切な保存を行う。
長期間利用実績の無いアカウントをデータも含めて削除する。
パスワード・ポリシーを定め、推測が容易なパスワードの利用を拒否する。
同一のIDに対して一定の閾値以上の認証エラーが発生した際にアカウントを一時停止する。
特定のIPアドレスから閾値以上のログイン要求が発生した際に、当該IPアドレスからの通信を遮断する。
通常ログインされているIPアドレスとは大きく異なるIPアドレスからのログイン要求が発生した際に、当該IPアドレスからの通信を遮断する。
ログイン履歴を保存し、利用者がアカウントの利用実績を認識できるように設定する。
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