目次

  1. アキラとあきらとは
  2. 竹内涼真さん「繊細な作業を小説に組み込んでいる」
  3. 髙橋海人さん「チャレンジングな役」
  4. 横浜流星さん、共演の髙橋さんに気遣い
  5. 三木孝浩監督「ぶつかり乗り越える姿は青春モノ」
  6. 池井戸さんのメッセージ「ビジネスと青春の融合」

 「アキラとあきら」は発行部数87万部を超えた池井戸潤さん原作の経済小説。映画公式サイトによると、あらすじは次の通りです。

父親の経営する町工場が倒産し、幼くして過酷な運命に翻弄されてきた山崎瑛〈アキラ〉。大企業の御曹司ながら次期社長の椅子を拒絶し、血縁のしがらみに抗い続ける階堂彬〈あきら〉。運命に導かれるかのごとく、日本有数のメガバンクに同期入社した二人は、お互いの信念の違いから反目し合いながらも、ライバルとしてしのぎを削っていたが、それぞれの前に〈現実〉という壁が立ちはだかる。〈アキラ〉は自分の信念を貫いた結果、左遷され、〈あきら〉も目を背け続けていた階堂家の親族同士の骨肉の争いに巻き込まれていく。 そして持ち上がった階堂グループの倒産の危機を前に、〈アキラ〉と〈あきら〉の運命は再び交差する ‒‒。

「アキラとあきら」映画公式サイト

 父が経営していた町工場「山崎プレス工業」が倒産した山崎瑛〈アキラ〉を演じる竹内涼真さんと、大企業の御曹司ながら次期社長の椅子を拒絶し血縁のしがらみに抗い続ける階堂彬<あきら>役を演じた横浜流星さんが主演です。

 8月26日からの全国上映を前に開催された完成披露舞台挨拶では、竹内さん、横浜さんのほか、出演した髙橋海人さん(King Prince)、石丸幹二さん、ユースケ・サンタマリアさん、江口洋介さん、三木孝浩監督も登壇しました。

 池井戸作品で「下町ロケット」「陸王」に次いで、3度目の出演となった竹内涼真さん。

映画「アキラとあきら」主演の竹内涼真さん

 「池井戸さんの小説って、一人ひとりのキャラクターがどういう人生を求めていて、何を勝ち取りたいかが明確なんですよね。そこに、僕らがアツイお芝居をすることで、みなさんが感情移入すると思うんですよね。そして、銀行のリアルな部分を、池井戸さんが勉強されて小説に組み込まれているので演じやすいですし、繊細な細かい作業を小説に組み込んでいるのを演じていて感じています」と話しました。

 優秀な兄・階堂彬〈あきら〉へのコンプレックスを抱く階堂龍馬役を演じた髙橋海人さん(King & Prince)。

映画「アキラとあきら」出演の髙橋海人さん(King Prince)

 「僕自身、一般家庭で仲良く暮らしてきて、家族へのコンプレックスがなかったのでチャレンジングな役だなと。意識したことは、龍馬も家族のしがらみのなかで責任感とか焦りとか、悔しさとかいろんな感情があったので、シーンで使い分けるなどいっぱい考えました」と話しました。

 映画「アキラとあきら」で竹内涼真さんとダブル主演の横浜流星さん。

映画「アキラとあきら」主演の横浜流星さん

 髙橋海人さんの大事なシーンでは、集中させるために、2人きりになって「時間気にしなくていいから、落ち着いてから撮影しよう」と提案したといいます。この気遣いで良い演技ができたという髙橋さんは撮影後、横浜さんからハグしてもらったことを明らかにしました。

 三木監督は、撮影現場の竹内涼真さんと横浜流星さんについて「ちょっとバチバチしてもらった方がおもしろいのだが、実際は仲が良かった」というエピソードを明らかにしました。

 これまで青春映画を多く手がけてきた三木孝浩監督。いつもとは異なる経済小説を原作として映画の製作について問われ「若い2人が壁にぶつかり乗り越える姿は青春モノだと思います。そこで、いままでの作品と変わらず、アツさをしっかり込めました」と話しました。

映画「アキラとあきら」の三木孝浩監督

 原作者の池井戸さんは試写会に向けて次のようにメッセージを寄せました。

「アキラとあきら」は、ビジネスストーリーとしても青春ストーリーとしても高次元で融合した、すばらしい作品になりました。抑制のきいた繊細な演出で、正面からヒューマンな映画に仕立てたところに、三木監督の力量を感じます。竹内涼真さんと横浜流星さんはじめ、俳優さんたちのすばらしい演技も見どころ。きっと多くの人たちの心に響くでしょう。

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