目次

  1. KAPOK KNOTとは
  2. クラウドファンディングの支援、足で稼いだ
  3. 会社の「格」ではない時代 コラボするためのPR戦術
  4. KAPOK KNOTが目指す「質素倹約」ではないサステナブル

 KAPOK KNOTとは、インドネシアに原生する植物「カポック」の木の実由来の素材を中綿に使用したサステナブルジャケットを製造販売するアパレルブランドです。カポックの繊維は中が空洞になっており、コットンの1/8程度の軽さで、吸湿発熱機能もあり、鳥の羽毛を使わずに暖かいダウンを作ることができます。

東京・渋谷にある「KAPOK KNOT MIYASHITA PARK」で実際に見られるカポックの木の実の繊維

 「KAPOK KNOT」の商品企画・販売を手がけるのがベンチャー企業「KAPOK JAPAN」(深井喜翔代表)です。

 ブランド立ち上げから3年目となる2022年9月、渋谷のミヤシタパークにブランド初の旗艦店をオープンさせました。

KAPOK KNOT MIYASHITA PARKの店内

 コンセプトは、「つくる」と「つかう」をつなぐ店舗。素材や服が出来上がるまでの工程の一部を体験でき、生産者と消費者の境界線を曖昧にしようとしています。その目的について、深井さんは「来店数ではなく、ブランドのコンセプトにいかに共感してくれたのかが購買につながると考えているからです」と話します。

 ただし、ここにたどり着くまでは「苦労の連続だった」と言います。無名だったブランドをどうやってたくさんの人に知ってもらうまでに成長させたのでしょうか。

 ブランド立ち上げ時に後押しとなったのは、クラウドファンディングでの販売でした。3年で集まった支援は5000万円弱。この経験をもとに、深井さんは「クラウドファンディングには成功パターンがあり、再現性があるのですが、ほとんどの人がやらない」手法を明らかにしました。

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