目次

  1. コロナ禍で再燃した手芸ブーム
  2. 手芸ブーム、実店舗にはどこ吹く風
  3. 手芸用品の売上アップ、本当に取り組むべきテーマは
  4. 手芸愛好家たちが抱える「不」
  5. 手芸好きがそれぞれの思いを叶えるために集まるお店作り
  6. 来店で生まれる「交流と体験」を価値として提供
  7. 店舗を中心にして広がる手芸好きのコミュニティ
  8. 売上につながるプロセス、強みを活かした手順を考える

 コロナ禍の巣ごもり需要で手芸自体の市場規模は再成長していると言われています。

 手作りマスクの需要から2019年まで減少を続けていた家庭用ミシンの販売が復調したり、「刺しゅう男子」のように細かな作業を趣味として楽しむ人が増えたり、さらには「脳トレ手芸」として認知症予防の一手として注目されたり、この2年ほどで注目される機会が増えています。

 外出を控える行動習慣や非接触のニーズの高まりとともに多くのサービスがオンラインでの提供を開始。商品流通においては、ECサイトやフリマアプリが活況を呈し、WEB広告やTV-CMを賑わせています。

 手芸用品もご多分に漏れず、これまでの通販サイトに加え、手芸用品の専門サイトなども広がり、さらには大手手芸用品チェーン店のWEBショップも展開されています。

 ですが、マキのように実店舗を展開していた店舗は、その追い風を受けられていませんでした。マキの各店舗は多くがショッピングセンターのような商業施設に立地しており、外出を控えたため、来店客数の減少傾向は続いていました。

 マキの代表である槇下賢さんが、広島地区統括マネージャー千早健太さんを伴い、Hi-Bizに相談に訪れたのは2021年の年末のこと。手芸用品のネット販売事業を拡大したいが、思うように成長させられていない、という悩みでした。

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