目次

  1. 中国出張に同行して家業を意識
  2. 入社して2年間は製造現場に
  3. 心配されても貫いた意志
  4. 「ビーバー」の製造ラインを増設
  5. 大ヒットのきっかけは八村塁選手
  6. NBAプレシーズンマッチに協賛
  7. 「すずめの戸締まり」とコラボ
  8. 女性目線とスピードを意識
  9. 「若い時に引き継いで良かった」

 北陸製菓は1918年に創業し、ビーバーをはじめとする米菓子のほか、ビスケットや乾パンなどを製造販売しています。2021年の売上高は19億円で従業員数は約110人。主力のハードビスケット、シガーフライを中心に70品目を扱っています。

 髙﨑さんは創業家ではありませんが、祖父が6代目に就き、先代の父・憲二さんからバトンを受け取りました。

 「創業家でないこともあり、代々継ぐものという意識は少なかったと思います。父や祖父が代表を務めているという程度で、将来の夢はころころ変わりました」

北陸製菓は100年を超える歴史を誇ります(同社提供)

 高校までバスケットボールに打ち込み、関東の大学に進みます。大学3年生の時、父の中国出張に同行したことが家業を意識するきっかけになりました。

 取引先だった中国企業の社長が、信頼関係を築くためにお互いの家族を見せ合うという考えでした。髙﨑さんは「従業員も同行するし、父に恥をかかせるわけにはいかない。はじめて会社のことをしっかり調べました」。

 北陸三県だけにとどまらない事業の広さを感じ、興味がわきました。出張自体は先方の息子とあいさつを交わす程度でしたが、父親の仕事ぶりをはじめて間近で見る機会となりました。

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