目次

  1. 対中輸出規制・台湾情勢…… 経営者が悩む中国との向き合い方
  2. 大手で対中依存度を下げる動き 中小企業でも検討
    1. 中長期的なサプライチェーン安定化へ日本回帰も
    2. ベトナム・タイなど第三国へシフトも
  3. いざ中国から離れようとしても……代替候補国にもあるリスク 
  4. 存在感増すグローバルサウス 事前のリスク管理徹底を

 米バイデン政権は2022年秋、先端半導体に必要な製造装置や技術が軍事転用される恐れを警戒し、対中半導体輸出規制を強化する方針を打ち出し、2023年1月には製造装置で世界をリードする日本とオランダが同規制に加わることが明らかになりました。

 日本が米国と同じレベルで厳しく対中規制を敷くわけではないようですが、業種を問わず中小企業の間でも米中貿易摩擦、経済戦争の行方を心配する声はいっそう広がったことでしょう。

 また、台湾情勢についても中小企業の懸念は強まっています。

 台湾有事となれば、台湾と貿易面で取引のある企業はビジネス面で大きく制限を受けることになり、安全保障上日本が米国の同盟国であるという根本的な事情を考慮すれば、それによって日中関係が劇的に冷え込むことになるでしょう。

 そうなれば中国シェアの大きい中小企業ほど貿易面で何かしらの影響を受けやすくなり、今後“取引先の中国”とどう向き合って行けばいいかと悩んでいる経営者も多いでしょう。

 では、このような世界情勢の中、実際企業はどのように動いているのでしょうか。まず、現時点で数としてはまだ多くないものの、大手自動車メーカーは脱中国の動きを少なからず見せています。

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