兼業・副業への備えが人材獲得に

 働き方改革が進む中で、国もビジネスパーソンの兼業や副業を後押ししています。兼業や副業に柔軟な対応ができるかどうかが、採用希望者が企業を選ぶ際の重要な判断軸となり、企業側にとっては人材育成や獲得に直結する課題となっています。中小企業の経営者は今後、従業員のために制度を整えることが求められるでしょう。

 一方で、兼業・副業は長時間労働によって従業員の健康が害されたり、会社の機密漏洩や競業で働くことによる利益相反のリスクを抱えたりする側面もあります。問題の発生を防ぐために、経営者は就業規則に兼業副業についての規定を定めるとともに、事前に注意事項を定めてリスク管理をすることが必要です。

 また、兼業をする場合には、労働基準法を順守するため、兼業先の分も合わせた総労働時間の把握が必要となることから、兼業先との連携も必要となります。従業員との定期的な面談等により、兼業・副業の実態を把握することが大切になります。

兼業副業許可申請書のテンプレートのイメージ。文面だけでなく、右枠のコメント欄では古川さんの解説が入っています

 ツギノジダイでは今回、兼業・副業の緩和をスムーズに進めながら、リスクを回避できるように、「兼業副業許可申請書」「兼業副業通知書」「兼業副業・誓約書」のテンプレートを用意しました。作成・監修は「人事・労務ビジネスフォーム全書」(日本法令)などで執筆している特定社会保険労務士・古川由美さん(社会保険労務士法人アシスト21所属)が担当しました。書類を使う際の注意点などについても解説を加えています。ツギノジダイ会員に無料登録すれば、テンプレートを無料ダウンロードできます(編集協力・熊野雅恵)。

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