目次

  1. 減り続ける漁獲高 自社商品の販路拡大を決意
  2. 販路開拓の向けて再確認した「自社の強み」
  3. 廃棄されていた未利用魚に着目 役割を与え商品化
  4. 地元の祭りを機に異分野参入 年間売上の平準化へ
  5. 漁を続けられる未来へ 後継ぎを信じて見守る社長

 山口県萩市は、海の資源が豊かな日本海に面し、豊富な魚種を獲ることができる場所です。

 萩市の越ヶ浜地区に位置する椙八商店は、国が2011年に6次産業化を推進する以前から、漁業から加工販売までを行っていたパイオニアです。自社で漁船、漁場、加工場を持つことから「網元」と呼ばれており、釜揚げしらすやちりめんふりかけ、干物などを製造しています。

 椙八商店の6代目となる椙本さんは、2016年に事業承継のため東京から萩市へUターンしました。漁師として魚を獲り、加工品製造も行う中、最初に直面した課題は、海水温の上昇による亜熱帯系魚種の増加や、ニーズの高い特定魚種であるマアジやカタクチイワシなどを獲り続けたことによる不漁が続いていることでした。

 獲った魚を加工・販売まで手掛ける椙八商店の主力商品は、獲った魚をそのまま卸して販売するよりも約2倍近い価格で買ってもらえるため、今までのような大量漁獲と大量販売の方法を続けていくのではなく、少ない量でも利益を上げる商売へ切り替えていくべきではないかと考え、2020年に販路開拓や新商品開発の相談にはぎビズを訪れました。

 販路開拓において大切なのが、自社の強みを正しく認識することです。

 椙八商店は日本国内でも珍しい底引き網漁を行っています。椙八商店の底引き網漁では、海底をゆっくりとしたスピードで曳いていくため、時間はかかりますがしらすなどの繊細な魚も生きた状態で浜にあげることができます。

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