目次

  1. 経営者になって向き合った「資金繰り」
  2. 大切なのは、決算書よりもキャッシュフローの見える化
  3. ビジネス・カードでチャンスを逃さず
  4. 原材料高にもリボ払いで対応
  5. 分割払いやリボ払いが潤滑油に
  6. アメックス活用で新たなチャレンジを

――江原さんは2020年、規格外のタケノコや幼竹を買い取ってメンマに加工し販売する会社「LOCAL BAMBOO(ローカルバンブー)」を、故郷の宮崎県延岡市に設立しました。それまでは東京の農業ベンチャーなどで働いていたとのことですが、会社設立のきっかけを教えてください。

江原 2019年に延岡に戻った際、実家が持つ山と畑を久しぶりに見て衝撃を受けました。耕作放棄された山が荒れ、竹やぶになっていたのです。放置竹林は土砂崩れの危険性が増し、他の樹木の生態系にも影響します。地域全体の課題になっていた放置竹林を、なんとかしたいと思いました。

 竹に付加価値をつけて売るにはどうすればいいかと、リサーチする中で出会ったのがメンマです。日本で流通するメンマの99%は外国産で、国産メンマというニッチさが価値につながると考えました。実家の山や地元の農協から原料として竹を仕入れ、メンマ製造を手掛ける会社に加工を委託し、「延岡メンマ」として商品化。「森を育てるメンマ」というメッセージや味の良さが評価され、大手航空会社のファーストクラスの機内食にも採用されました。

   ファーストクラス機内食に2年連続で採用された延岡メンマ(ローカルバンブー提供)

――会社員の立場から経営者になったことで、お金の面でどんな意識の変化があったでしょうか?

江原 会社員時代、経費は会社の許す範囲で活用して良い費用だと捉えていましたが、やはり起業してから、会社のお金の流れや資金繰りについて、真剣に考えるようになりました。我々の業態は商品を開発してお客さんに買ってもらって、初めて売り上げが発生します。資材高騰などで原価があがって支出が増えても、翌月に在庫を抱えてしまうリスクもあります。ずっと数字を見ながら、資金繰りについて計算するようになりました。

――別府さんは企業コンサルティングを手掛ける中で、どんな相談を受けることが多いのでしょうか?

別府 私は福岡商工会議所の講師として、経営者からの相談を受けていますが、その9割は資金繰りについてになります。いいものを作れば売れると思って商品を作ったけれど結局売れず、お金をロスしてしまったというようなケースも多く聞きます。

 日本の経営者は決算書を気にする人が多いですが、より重要なのは経営計画です。手元のキャッシュをどのように回転できるかというところが非常に重要になります。また、経営計画の重要な要素としては支出の「見える化」があります。キャッシュフローの見える化をするために、簡単に取り入れやすいのが、まずは時間差が少なく、支出を把握することが出来る、法人向けカードの導入だと思います。例えば、私が経営する会社では、家賃や仕入れなど、支出はほとんどアメックスのビジネス・カードに統一し、支出を見える化しているので、自社のキャッシュフローを把握するのが簡単になっています。

――別府さんから見て、企業経営においてビジネス・カードを利用するメリットは何でしょうか。

別府 会社のキャッシュフローがよくなるというところです。たとえば新規事業への投資など、会社で急ぎの資金が必要になり、銀行からの融資が決定しても、その融資が下りるのは来月の頭、ということもあります。じゃあその手前でどうやって資金を補填するのかといったときに、一時資金としてビジネス・カードを活用すれば、突然の商機を逃すこともなくなります。

 このほかにも、あと分割払いサービスなどを活用することで、定期的な納税や諸経費の出費が重なった際に収支のバランスを取ったり、売上の入金の遅延や予期せぬ出費が発生したりした際に、これらの新しいビジネス決済方法を検討することは、これからの収支管理方法の選択肢の一つだと思います。またキャッシュでお金を借りれば日歩(1日あたりの利息)がかかりますが、ビジネス・カードで決済すれば、日歩がかからず、支払いまでに最大で50日ほどの猶予ができることになります。

――江原さんは創業以来、アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カードを使っているとのことですが、どのような基準で選んだのでしょうか?

江原 色々な会社のものを比較してみたのですが、最終的には知り合いの経営者におすすめされたというのが決め手になりました。ただ、実際にアメックスのカードを使い始めてみて、ビジネス・カード会員向けの付帯サービスとして、多方面で丁寧なサポートを受けることができるのがよかったなと感じています。

――日々の経営の中で、ビジネス・カードはどのような場面で活用しているのでしょうか?

江原 一番大きいのは、営業に必要な旅費・交通費ですね。私自身が全国各地や海外の商談会などに足を運んでトップセールスをする際の、宿泊費や交通費の支払いに活用しています。また、商品のパッケージに使う包装資材や日々の備品の購入の際にも、ビジネス・カードで支払うようにしています。

 コロナ禍でオンライン会議が普及しましたが、私たちが作っているようなニッチな商品は、直接会って話すことで伝わる部分がとても多いと感じます。先日も台湾に行き、現地でラーメン店を運営しているオーナーさんと話をしてきました。いま海外では、日本のラーメンを再現するために素材も日本産にこだわりたい人が増えているので、そこに日本産の延岡メンマがはまるのではと考えています。もし一時的に手元の資金繰りが厳しくても、ビジネス・カードを使って現地に行ければ、そこで今後の商機につながる多くのものが得られます。チャンスを逃さないためにも、ビジネス・カードによって機動的に動けるというのはとてもプラスだと思います。銀行からの融資に比べて、スピードがあり手間もかからないというのがビジネス・カードの魅力ですね。

台湾を訪れた時の江原さん

――アメックスのサービス「ペイフレックス® for Business」では、「分割払い(あと分割)」や「リボ払い(あとリボ)」といった支払い方法を柔軟に選ぶことができます。「支払い回数を決めて支払う場合は分割払い」、「毎月の支払金額を一定化したい場合はリボ払い」といった違いがありますが、江原さんは「ペイフレックス® for Business」で分割払いとリボ払いをどのように使いわけていますか?

江原 お金の回収がいつごろできそうか、ある程度見通しがつくものは分割払いとしています。一方、そうした見通しがすぐには立たない場合は、毎月の支払金額を平準化するため、リボ払いとしています。

 例えば海外の商談会のなかには、自治体から助成金が出るものもあります。数か月後に助成金が支払われるとわかっている場合は、現地に行くときに自分たちで持ち出しをして、分割払いを選択します。

 リボ払いを選ぶのは、商品のパッケージに使う包材を購入する時です。包材は単価を抑えるため、価格が落ち着いてる時に一度に大量注文しています。色々な原料価格が少しずつ上がっている昨今では、適切なタイミングで包材を買うためにとても助かる手段だと感じました。リボ払いは分割払いに比べて手数料がかかるものの、現在の価格高騰に対応するための費用と考えれば、それほど高いとは感じていません。

――別府さんはどのような経営者に分割払いやリボ払いの活用を特に勧めますか。

別府 特に起業してまもないスタートアップ、事業を引き継いだばかりのビジネスオーナー、成長途中のベンチャー企業にとっては、ビジネスが軌道に乗るまでの間、分割払いやリボ払いを計画的に使うことは、非常に有効な潤滑油になります。投資家からの出資や、銀行からの借り入れに加えて、より柔軟な資金調達の手段を手に入れることができるからです。ローカルバンブーの江原さんがビジネスの成長に向けて商機を逃さないため、そして包材の購入にペイフレックスをうまく活用しているのは、とても正しい使い方だと思います。

アメックスのビジネス・カードの活用メリットについて話す別府さん

――成長している企業に共通する財務面の特徴はありますか?

別府 経理を簡素化し、手元のキャッシュをシンプルに効率よく回しているというところです。私の会社でも、社員にアメックスのビジネス・カードを持たせています。経費の立て替えを無くすことで社員の負担を減らし、会社としても経費精算が一目瞭然になり、明朗会計が可能になります。経費精算の効率もよくなりますし、経営者やバックオフィススタッフともに支出を管理しやすくなります。

――江原さんは、自社製品を海外に発信し続けています。今後のビジョンについて教えてください。

江原 メンマ以外でも、竹を軸にした新たな商品開発をしていきたいですね。いまもバンブーチャコールという竹炭の商品や、竹を使った蒸留酒を試作しています。日本の地域資源には、世界で戦えるものがまだまだあると思うので、それを発掘していきたいです。

――別府さんにはこれから海外進出など新しい挑戦に踏み出そうとしている経営者への、アドバイスをお願いします。

別府 いまは日本貿易振興機構(JETRO)や各地の商工会議所など、様々な公的機関が海外進出をバックアップしていますので、ぜひ活用してください。またアメックスは様々な国の現地通貨にも対応しており、海外展開に向けた、いわゆる最初の一歩になると思います。これから成長路線を描こうとする会社は自社の明瞭会計化、経営判断や決済のスピードアップ、また柔軟性向上のため、ぜひビジネス・カードを活用することをおすすめします。ビジネス・カードを持てば「あとリボ」や「あと分割」など、ペイフレックスの機能による支援(バッキング) を受けることができ、そこから得た自信が今後の成長意欲になってくるはずです。

江原太郎氏

LOCAL BAMBOO INC.代表。宮崎県延岡市生まれ。東京農業大学を卒業後、都内最大級屋上貸し菜園「都会の農園」にて農園長を経験。インドネシアの人材事業、環境省との有機農業の普及啓発事業、BBQ事業を経て2019年に宮崎に拠点を移し”食べもの付き情報誌”の宮崎ひなた食べる通信をスタート。現在は延岡メンマの他、複数の事業を手掛ける。

別府美千代氏

株式会社BUSINESS SUPPORT WORLD代表取締役会長。大手販促会社のMD/SP出身。独立後、1996年に法人化し、地域活性化や商工業の実施アドバイスなど、商工会議所等の経営エキスパート講師。幅広く活動を展開。自身も実業家として日本4社、海外3社の経営を手がけるかたわら、企業経営者の良き参謀として、国内外での事業拡大を支援している。

ペイフレックス® for Businessとは

一括決済後に支払方法を柔軟に変更できる、アメックスのビジネス・カード会員向けサービス。カード利用ごとにあとから毎月の支払額を一定にできる「あとリボ」に加えて、あとから支払期間を設定できる「あと分割」が、2023年2月から新たに利用できるようになった。