目次

  1. 妻の家業で未経験の仕事に 
  2. カジュアルな自社商品を開発へ
  3. 「和み文具」がロングセラーに
  4. 消費者とのつながりを商品開発に
  5. コロナ下のインスタライブでヒット
  6. 積極採用と時短勤務の充実
  7. 働きやすさの裏にわかりやすさ
  8. ホールディングス化で広げる可能性
  9. 美濃和紙文化をつなぐために

 美濃和紙は1300年前から続く伝統産業で、灯りや障子などに使われてきました。紙をすく際、通常の「縦揺り」だけでなく「横揺り」を加えているため、薄くて丈夫という特徴があります。

 古川紙工は1835年、古川幸助氏が古川商店として創業し、1940年に現社名になります。70年ごろから書道用和紙、半紙などの製造販売を始め、他社の下請けが主力でした。

古川紙工の旧社屋(古川紙工提供)

 しかし、次第に海外から安くて便利な紙が入ると、美濃和紙産業は徐々に衰退していきます。

 現社長の古川さんが入社したのは2003年でした。大阪出身で前職は機械工具の商社の営業。美濃和紙とは縁もゆかりもありません。妻から突然「実家の古川紙工を継いでほしい」と言われたのが転機となりました。「いつか独立して事業がしたかったので、ラッキー!と思いましたね」

 古川紙工では体力仕事から始めました。「内職の方へ袋詰めやラベル貼りなどをお願いするために大量の紙を運ぶ仕事でした」

 仕事を覚えるなかで、古川さんは会社の体制に課題を感じます。「身内と10人ほどの従業員で構成された田舎の中小企業で、存続するかどうかも危うい状態でした。教育、設備、社員の待遇など改善の余地がありました」

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。