目次

  1. 継いだ設備屋 唯一の贅沢は月1のファミレス
  2. 売上高よりも利益優先へ
  3. 注目した「トイレは水道屋の聖域」
  4. オムツ・生理用品・フリーwifiを完備の公共トイレ
  5. 町おこしイベントを通じてトイレのブランディング
  6. 水道工事を面白い仕事に

 台所や風呂、給湯器、洗面所など水回りの設備工事を手がける石和設備工業は1969年に創業し、今年で56年になります。

 水道工事を主な事業とし、一般家庭向けの工事や公共工事、サブコン(ゼネコン設備関連工事を請け負う企業)の一次請け(ゼネコンの2次下請け)として大規模設備の工事も請け負っています。

 先代の頃から地域に根差した経営を行っていましたが、バブルの崩壊とともに売上は減少。小澤さんが事業を承継した2011年ころには、倒産寸前にまで追い込まれていました。

 「継いだ時点で、あと2ヶ月で倒産するというところまで追い込まれていました。銀行からの借金に加えて消費者金融からも借入があり、手形の支払い期限も迫っていました」

 小澤さんは、当時をそう振り返ります。

 外的な環境の変化に対して、経営方針を抜本的に変える必要がありましたが、先代である小澤さんの父は昔ながらの職人といった経営スタイルでした。そのため、外的要因に対して慎重な対応が続き、経営状況の悪化に繋がりました。

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