目次

  1. 「デザインモード」が生み出す共創
  2. 経験ゼロで仲間がいなかった
  3. 下町ボブスレーで深めた連携
  4. 上流からのものづくりで成長へ
  5. 共通言語があるから仲間になれる
  6. 従業員のマインドを高めるには

 デザイン経営は、デザインの力を経営資源として活用し、企業価値を高める手法で、特許庁も推奨しています。ただ、中小企業にはまだ浸透していない現実があります。そこで、ツギノジダイとロフトワークは、デザインの力で事業成長や組織改革を進める中小企業経営者を招き、トークや交流の場を提供する「デザイン経営パーラー」を企画しました。初回は中小企業の後継ぎ経営者やデザイナー、行政関係者ら約20人が参加し、飲み物を片手に耳を傾けました。

カフェが会場となっており、参加者は飲み物を片手に話を聞きました

 ロフトワークのクリエイティブディレクター・加藤修平さんが冒頭、デザイン経営について解説しました。加藤さんによると、世の中の価値観は大きく「慣習モード」と「デザインモード」に分けられるといいます。

 慣習モードは、経済が右肩上がりの時代のイメージで、生活者が求めるものを、いかに合理的に届けるかを目指すものといいます。そのため、バリューチェーンの各ステップの担い手が分担して効率良く商材やサービスを作り、世の中に流通させることが求められます。

 一方、デザインモードは、答えのない社会課題に向き合って改革を進める価値観のことです。サステイナビリティー(持続可能性)の取り組みなど、社会がダイナミックに変化する今は、新たな価値を生む必要があり、その実現には仲間との緊密な協力が有効という考えです。

ロフトワークの加藤修平さん(中央)がデザイン経営について解説しました

 慣習モードは企業間のコミュニケーションが分断しがちになる一方、デザインモードは多くの人とアイデアをシェアすることで事業が発展する可能性があります。「今はデザインモードが優勢で、一つの正解に向かうより、みんなでアイデアを持ち寄り、新しい価値をつくることが大事になると思っています」

 もちろん、組織の壁を越えたコラボレーションは容易ではありません。そんな中、國廣さんらが、下町ボブスレーやI-OTAで取り組む町工場同士の共創に、デザイン経営を進めるヒントが詰まっています。次章から、國廣さんの話を紹介します。

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