目次

  1. 60億円の売上を手書きで管理
  2. 「紙は減らさなければ」と号令
  3. GRANDIT miraimil(グランディット ミライミル)導入の決め手は
  4. DWHやBIとも連携
  5. 半日かかった資料もボタン一つで
  6. GRANDIT miraimilのAI機能も試験運用
  7. GRANDIT miraimilの販売パートナーに
  8. 変わり続けたからこそ、今がある

 木原興業は1902(明治35)年、綿織物の製造・販売を行う個人商店として創業し、1922(大正11)年に株式会社化しました。電機・電子機器を扱う専門商社として発展を遂げ、富士電機グループの特約店として、ビルや工場、病院などに商品を卸しています。

 電磁開閉器やインバータなどの装置から、機械に使われるスイッチに至るまで、大小様々な商品を扱い、アイテム数は20万点~40万点にのぼります。年商は59億円(2023年12月実績)、従業員数は60人です。

 木原興業・情報システム室副室長の木原康之さんは「以前は、約60億円の売上をすべて手書きで伝票管理していました」と話します。

 木原さんは、大手企業の情報システム部門などで経営におけるシステムの重要性を学び、2021年に家業である木原興業に入社しました。

 地元で堅実にビジネスを続けてきた木原興業でしたが、さらなる成長を遂げるには足りない部分も多かったそうです。

 「最初は営業の仕事を2年間務めましたが、販売管理の仕組みは変えなければいけないと痛感しました。当時は売上を管理するため、5枚つづりの紙の複写伝票を使っており、紙で突き合わせ読み合わせる作業も発生していました」

 基幹システムはその20年前から運用していましたが、「ベテラン社員に聞いても、そうした紙ベースのプロセスの全容を説明できる方は一人もいませんでした」

 当時は取引先の情報に通じたベテラン社員がいて、社員教育が行き届いていたこともあり、大きな不具合はなかったそうです。それでも、木原さんは「深掘りして調べたら、倉庫や帳簿にあるはずの商品がないという問題もありました」と振り返ります。

 社内でも問題意識はあり、当時副社長だった木原裕之さん(現社長・情報システム室長)からも「紙は減らさなければいけない」という号令がかかりました。

 木原さんは2022年から、ERP導入の検討を始めます。

 「当時はWindowsサーバーのOSが、保守切れして数年といった状況でした。当時のシステム会社から新サービスを提案されましたが、約2年の導入プロジェクト期間を提示されて、その間にサーバーが壊れたら仕事が止まると危惧しました」

 木原さんは5社に対し、200ページほどのRFP(提案依頼書)を提出。比較検討する中で選んだのが、「GRANDIT miraimil」でした。

 その決め手は、何だったのでしょうか。

 「商社の商慣習に理解があり、クラウド型だったのも大きかったです。金額的にもマッチしていました。オンプレミスのサーバーを社内に置くと、社内の人間がサポートする必要があります。地方の中小企業にはクラウド型の方が適しています」

 他のサービスとデータ連携できるAPIを、GRANDIT miraimilに実装していたのも大きかったといいます。

 「世界的に見て、ビジネスのすべてを一つのシステムでまかなうのは難しくなっています。API連携でデータを外に出す素地があり、拡張性があるのが開発面でもメリットになると考えました」

木原康之さんはGRANDIT miraimil導入の陣頭指揮を執りました
木原康之さんはGRANDIT miraimil導入の陣頭指揮を執りました

 木原興業は2023年11月から、GRANDIT miraimilを導入し、受発注や入出荷、債権・債務、経理などのデータを一元化しました。

 API機能を生かして、DWH(データウェアハウス)も導入し、膨大な商品データを収納しました。

 「商社の商品情報はかなり細かいものになります。例えば各担当の手元には『この商品は定価の何割で売ってきた』という虎の巻があります。当社は取扱商品が20万点以上にのぼり、取引先は200社あるので、最大で4千万~5千万件を扱える計算リソースが必要でした。難易度は高かったですが、DWH の導入で解決しました」

木原興業システム全体像

 新しい基幹システムには、会計管理を担うGRANDIT miraimilに加え、営業部門用にBIツールの「Power BI」も実装しました。

 木原さんは「どの商品がいつ、誰に、何個、いくらで売れたか。そういったデータを何十年も積み上げて財産にしなければいけません。GRANDIT miraimilにため込むデータそのものが、ビジネスとしての価値を生むと思います」

 GRANDIT miraimilを含めた基幹システムのリプレース作業を担ったのが、総務部の山根直都さんです。

 山根さんは「(GRANDIT miraimilに入れた)出荷データが正しいかどうかなどを見極める作業に時間をかけました。リプレースした結果、月末締め日の時期に、半日から1日かけて作っていた資料がボタン一つで出てくるようになり、労働時間や業務負担はだいぶ減りました」と話します。

木原興業総務部の山根直都さんは、GRANDIT miraimilなどの実装で作業負担が大幅に減ったと感じています
木原興業総務部の山根直都さんは、GRANDIT miraimilなどの実装で作業負担が大幅に減ったと感じています

 導入当初は社内でも抵抗があったそうですが、GRANDIT miraimilに細かい商品情報を取り込んだことで、受注情報作成が便利になり、商品コードを打ち込んだら、欲しい情報がすぐに出てくるようになったといいます。時間短縮につながり、今では社員から「今度はこういう機能を付けて」という要望が上がるほど積極的になりました。

 GRANDIT miraimilの使い方を浸透させるためのマニュアル作りにも取り組みました。メモ共有アプリを使い、使い方への不明点が出るたび、Q&A形式でマニュアルを更新したそうです。

 木原さんは、GRANDIT miraimilのさらなる活用を進めようとしています。2024年夏、GRANDIT miraimilに搭載されたAI機能を試験的に使い始め、業務フローへの実装を模索している段階です。

 「ChatGPTや生成AIには、確実に仕事の仕方を変えるポテンシャルがあります。最先端の動きが、日本の地方企業に来るのは数年後ですが、今から適応するための準備をしておくために、GRANDIT miraimilのAI機能を使おうとしています」

 基幹システムのアップデートも進め、2024年中には新しい物流システムの運用も予定しています。「GRANDIT miraimilに入っている在庫と実際の在庫のデータのすり合わせを進めている段階です」

 「大手のお得意様はペーパーレスによるデータ化を進めており、次に課長になる世代はデータ起点で仕事をしています。専門商社として情報をきちんと持って管理したうえで戦わないと、お客様についていけなくなります」

 木原興業は2024年8月から、GRANDIT miraimilの販売パートナーとなりました。自社への導入経験を生かした、販売・ITコンサルティング業務を新たなビジネスの柱として打ち立てる構想です。

 販売先は、同じような課題を抱える地方の中小企業になります。

 「50人くらいの中小企業だと、クラウドERPの方がオンプレミスよりも安くなり、セキュリティーは高くなると思います。他のクラウド型のサービスと組み合わせることで、さらなるメリットも生まれます。GRANDIT miraimilは、実装後もUI(ユーザーインターフェース)がモダンなものに変わり、生成AI機能にもチャレンジしています。投資がきちんと行われ、これから発展するサービスだと感じています」

 当初は繊維業として立ち上がった木原興業も、常に時代の変化と向き合ってきた歴史があります。「いずれは後を継ぐ日が来ると思います」と話す木原さんは、会社の将来についてこう語りました。

 「過去の人たちが変わり続けてきたからこそ、今があります。今の世代の人間も適切にビジネスの形を変えられるよう、努力し続けなければいけないと思っています」

 1,400社超にERPを提供するGRANDIT株式会社の「GRANDIT miraimil(グランディット ミライミル)」は、中小企業がビジネスを拡大するために必要な機能を取りそろえ、便利で簡単に使用できるクラウドERPになります。詳しくはこちらの資料をご覧ください。

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提供 :GRANDIT株式会社
企画/制作 :朝日インタラクティブ株式会社 営業部
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