目次

  1. 消費者庁が公表した「害虫110番」と業者名
  2. 消費者庁に寄せられた害虫110番に関する相談事例
  3. 消費者庁が確認した事実

 消費者庁が消費者安全法にもとづき公表した業者の情報は以下の通りです。

名称 株式会社ORBITAL PERIOD(オービタル ピリオド)
所在地 東京都豊島区東池袋一丁目31番10号
代表取締役 吉川孝子
ウェブサイトの名称 害虫110番
URL http://pest-insectrap.com(10月7日時点でNot Foundとなったことを確認)

 9月30日に消費者庁が公表した上記サイトにアクセスすると、代表者名は同じですが、会社名は変更されていました。

 消費者庁によると、害虫110番では「出張費0円 お見積り0円 深夜料金0円 休日料金0円+駆除作業の面積に応じた料金 関東エリア最安に挑戦!550円~」などとウェブサイトで安価な料金を示唆し消費者を呼び込んでいました。

 訪問時、作業員は消費者に「害虫110番の○○です」と名乗ったり、「害虫110番○○マネージャー ○○」等と記載された名刺を差し出したりします。

 消費者からゴキブリの発見状況を聞き取った上で、点検と称して、ゴキブリの駆除や消費者宅の浴室等の点検をしつつ「ゴキブリの卵があった」「ゴキブリが出入りできるすき間ばかりある」などと消費者に対しゴキブリに対する気持ち悪さや不安感をあおる説明をしてきます。

 作業員は、ゴキブリを駆除するための薬剤散布などを提案するとともに、料金については、十数万円から二十数万円だと説明します。

 高額な作業料金に関して躊躇する消費者には「この部屋は、ゴキブリが出入りできるすき間ばかりある。しっかり経路を絶たないとまたゴキブリが出てくる。ゴキブリに悩まされたくないのであれば、今すぐここを引っ越すか侵入経路を絶つしかない」などとゴキブリに対する気持ち悪さや不安をあおる説明をし、追加作業の承諾を促します。

 消費者は、想定していた料金よりも大幅に増えていることは認識しますが、作業員の説明によってゴキブリに対する気持ち悪さや不安感を解消したいあまりに、追加作業を承認します。

 ところが、追加作業の作業時間は10分~15分程度で、作業内容は浴室の通気口、室内、屋外等に薬剤を散布する程度のものであり、作業料金に見合った内容といえるものではなかったといいます。

 消費者庁によると、この事業者は、ウェブサイトで「関東エリア 最安レベルに挑戦! 追加料金一切なし! 税込550円~」などといった適正かつ低額な料金でゴキブリを駆除する旨を広告・表示しています。

 これを見た消費者は、ゴキブリの駆除作業を適正かつ低額な料金で提供してもらえるものだと認識して、ゴキブリの駆除作業を依頼していました。

 しかし、実際のゴキブリの駆除作業の実態は広告・表示の内容とは異なるものでした。消費者庁はこれが虚偽・誇大な広告・表示にあたると指摘しています。