2024年10月の野菜の生育状況と価格見通し 農林水産省まとめ
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される2024年10月の野菜の生育状況及び価格見通しについて、主産地からの聞き取りした結果を公表しました。平年を上回る野菜が多い一方、さといもが平年を下回ってお買い得になる見込みだといいます。
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される2024年10月の野菜の生育状況及び価格見通しについて、主産地からの聞き取りした結果を公表しました。平年を上回る野菜が多い一方、さといもが平年を下回ってお買い得になる見込みだといいます。
農水省の公式サイトによると、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、2011年から、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに、農水省が野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。
2024年10月の野菜の生育・出荷及び価格の見通しによると、平年を上回って推移する見込みなのは、はくさい(10月後半)、ほうれんそう(10月前半)、レタス(10月前半)、きゅうり、なす(10月前半)、トマト(10月前半)、ピーマン(10月前半)、ブロッコリー(10月後半)です。
「平年並み」とは、平年(過去5ヵ年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示しています。
品目 | 主産地 ( )は前年同月の入荷シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 10月の価格見通し (平年比) |
だいこん | 千葉(34%) 青森(30%) 北海道(23%) |
北海道産・青森県産に加え、千葉県産の出荷が増加する。 千葉県産の生育は順調。北海道産・青森県産は8月から9月上旬にかけての高温等の影響により歩留まりの低下がみられるものの、9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
にんじん | 北海道(89%) |
北海道産は8月から9月上旬にかけての高温等の影響により歩留まりの低下がみられるものの、9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
はくさい | 長野(84%) 茨城(9%) |
長野県産に加え、茨城県産の出荷が増加する。 長野県産は8月の高温、降雨の影響により歩留まりの低下がみられるものの、9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。茨城県産は高温の影響による定植の遅れ、歩留まりの低下がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移し、10月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年並みで推移 〈10月後半〉 平年を上回って推移 |
キャベツ | 群馬(60%) 千葉(13%) |
群馬県産に加え、千葉県産の出荷が増加する。 主産地において、生育は順調であり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ほうれんそう | 群馬(47%) 茨城(20%) 栃木(15%) |
主産地において、7月から8月にかけての高温の影響による生育不良等がみられ、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 平年並みで推移 |
ねぎ | 北海道(21%) 青森(18%) 秋田(15%) |
北海道産の出荷は順調。青森県産・秋田県産は8月の高温の影響により歩留まりの低下がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
レタス | 茨城(62%) 長野(24%) |
長野県産中心から、茨城県産中心の出荷へと切り替わる。 茨城県産の生育は順調。長野県産は8月の高温、降雨の影響により歩留まりの低下がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 平年並みで推移 |
きゅうり | 群馬(31%) 埼玉(25%) 福島(11%) |
福島県産の出荷が減少し、群馬県産・埼玉県産の出荷が増加する。 福島県産は7月から8月中旬にかけての高温の影響による生育不良等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。群馬県産・埼玉県産は8月から9月中旬にかけての高温の影響による歩留まりの低下等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
なす | 高知(37%) 群馬(21%) 栃木(16%) 茨城(13%) |
群馬県産・栃木県産に加え、高知県産の出荷が増加する。 群馬県産・栃木県産・茨城県産は7月から8月中旬にかけての高温の影響による歩留まりの低下等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。高知県産の生育は順調。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 平年並みで推移 |
トマト | 千葉(18%) 熊本(16%) 福島(12%) 茨城(10%) |
福島県産・茨城県産の出荷が減少し、熊本県産の出荷が増加する。 千葉県産・福島県産・茨城県産は7月から9月上旬にかけての高温の影響により花落ち、生育不良等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。熊本県産の生育は順調。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 平年並みで推移 |
ピーマン | 茨城(56%) 岩手(19%) |
岩手県産に加え、茨城県産の出荷が増加する。 茨城県産は8月の高温の影響により生育不良がみられ、10月前半の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。9月以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、10月後半の出荷数量は平年並みで推移する見込み。岩手県産の生育は順調。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 平年並みで推移 |
ばれいしょ | 北海道(100%) | 主産地において、生育は順調であり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
さといも | 埼玉(69%) 千葉(11%) 愛媛(11%) |
千葉県産の出荷が減少し、埼玉県産の出荷が増加する。 埼玉県産は玉数が多く大玉傾向。千葉県産・愛媛県産の生育は順調。 全体として、10月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
たまねぎ | 北海道(97%) | 主産地において、生育は順調であり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ブロッコリー | 北海道(36%) 長野(20%) 埼玉(18%) |
北海道産・長野県産の出荷が減少し、埼玉県産の出荷が増加する。 北海道産は気温高により生育が前進しているため、切りあがりが早くなり、10月後半の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。長野県産は8月の高温・干ばつの影響により歩留まりの低下がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。埼玉県産は夏場の天候不順の影響により、生育遅延・生育不良がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移し、10月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年並みで推移 〈10月後半〉 平年を上回って推移 |
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