目次

  1. チェックするのは「歩き方」
  2. 設備投資を止めることも
  3. 委託加工で利益が出る仕組みに
  4. 手際の良い人に作業を合わせる
  5. 既存のシステムを使い倒す
  6. 補助金不採択でもやり遂げる覚悟を
  7. 再生企業こそ改善のチャンス

ーー野添さんは20年間にわたり、中小製造業100社以上の工場運営の改善に取り組んでいます。事業再生の依頼を受けた際は、どうやって問題点を探るのでしょうか。

 クライアントから依頼を受けると、まずは会社のホームページで、製品や生産設備の情報を確認しています。どの工程で不都合が起きているか、何に困っているかなどの問題点が、ホームページの公表情報で見当がつきます。

 工場を訪ねた際は、設備ではなく従業員の動き方を見ています。特にチェックしているのは歩き方ですね。他の従業員と違う動きをしている従業員は、ダラダラ歩いていたり、逆に走ったりしています。一方、効率的に作業をこなす従業員は、無駄なくスッと歩いています。

ーー経営者とはどんな話をしているのでしょうか。

 作業を改善する際、従業員には「しばらく社長には黙っていて」と言うこともあります。社長は今までのやり方が正しいと思って経営しているので、元に戻したがるんですね。なので、経営者にも「少しだけ我慢してほしい」と伝えています。

ーー中小企業は設備投資にも限界があります。リソースが限られるなか、どうやって生産性を高めればいいのでしょうか。

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