政府の助成追いつかぬ飲食店

 「この先、こんな状態が続けば、夏までに4~5割程度の飲食店が営業を続けていくのが難しくなるでしょう。(飲食業界で)数万人、数十万人という雇用が失われる可能性があります」と話すのは、飲食プロデューサーの周栄行(しゅうえい・あきら)さんです。

周栄行さん=2020年1月、北村玲奈撮影
周栄行さん=2020年1月、北村玲奈撮影

 4月の緊急事態宣言で窮地に追い込まれている飲食店は、全国的に後を絶ちません。岡山県で居酒屋「成田屋田町店」を運営する店主の山田修一さんは「4月の売上高は前年同月比で75%減」といい、人件費など経費が重く、開店以来初の赤字になったといいます。「店をたたむことにしました」というネットニュースやブログ、「店舗をやめて、テイクアウトに切り替えることにしました」といった報道や書き込みが5月に入ってから日増しに増えています。新型コロナの感染拡大防止のための外出自粛要請の直撃を受けている飲食店の深刻な状況を物語っています。

 外食業界ではすでに中小の閉店ばかりではありません。比較的体力があるとされる大手、中堅にも危機は及んでいます。「某有名外食チェーンが危ない」とか、「某チェーンが数百億円借り入れを起こしているが、経費の支払いなどでアッと言う間に雲散霧消した」、「取引先への支払いが滞っている」などと囁かれています。

 「政府の支援も焼け石に水です」。前出の都内の飲食店オーナーはこう吐露します。政府や自治体が行っている助成金、補助金などはあります。しかし、2か月近く営業時間の短縮や休業で売上高が大幅に減って、固定費の負担が重くのしかかります。大赤字を計上している飲食店にとっては「全然、足らない」という声が多く出ています。

 埼玉県で飲食店を経営するオーナーは「(補助金が下りるまでにスピードが遅いし、内容も決してよくない。規模にもよるが我々飲食店の赤字は補助金では補填できないほど深刻」と話します。

広がるテイクアウトやデリバリー、欠かせぬノウハウ

 しかし、それでも何とかこの急場を乗り切ろうと、飲食店の自助努力による「Withコロナ」の対応も始まっています。

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