目次

  1. 前向きな気持ち少しずつ
  2. 会社清算の経験生かしたい
  3. 「早期の事業停止が必ずしも正しいとは思っていない」
  4. 福井さんが考える今後の仕事

 家に帰ると、妻、3歳の長男、1歳の長女が待っています。忙しく働いていたときと比べて、家族と過ごす時間が増えました。家族を養うために働かなければならない、という思いが強くなっています。

 全店舗を閉店し、会社を清算することを記したnoteはツイッターのトレンドにも入るなど、大きな反響を呼びました。たくさんの人から連絡があり、これからどうするの、と聞かれたそうです。福井さんの今後は、まだ何も決まっていません。ただ、再起することを考えると、前向きな気持ちが少しずつ芽生えてきました。

 店や会社など、目に見えるものはもうすぐ無くなります。それでも、考えに考えて結果を出してきた経験は消えません。新しいフィールドでも、必ず活躍できると信じています。

閉店したCAFE202
閉店したCAFE202

 新型コロナウイルスにより、飲食店に限らず多くの経営者が苦しんでいます。福井さんは会社を清算した経験を共有し、少しでも危機にある人の力になりたいと考えています。

 事業に失敗したとき、再起できない人は多くいます。将来を悲観して、死を選んでしまうこともあるでしょう。店舗を閉鎖したり、会社を清算したりした人が、その経験を語ることは多くありません。

 福井さんもこれまで築いてきた実績が壊れてしまったような感覚で、本当は「穴があったら入りたい」そうです。それでも、似た状況にある人の役に立てるよう、講演やnoteを通じて、「廃業しても元気に前向きに生きていることを伝えていくのが使命」と考えています。

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