目次

  1. ものづくり補助金とは
    1. 補助率と補助上限
    2. 全体の予算額と締め切りごとの採択数
    3. 補助要件
    4. 採択率
  2. 一般型とは
  3. コロナ対応の「低感染リスク型ビジネス枠」とは
  4. グローバル展開型とは
  5. ものづくり補助金の申請に必要な書類
  6. 事業計画書に盛り込むべき3つの要素
    1. 補助事業の具体的取り組み内容
    2. 将来の展望
    3. 会社全体の事業計画
  7. ものづくり補助金の申請方法
  8. 審査のポイント
    1. 技術面
    2. 事業化面
    3. 政策面
  9. ものづくり補助金の対象となる経費
  10. ものづくり補助金の公募スケジュール
  11. ものづくり補助金の採択結果
  12. ものづくり補助金に採択されるポイント
  13. 申請時の悪質業者に注意

 ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)とは、中小企業や小規模事業者、個人事業主などが、働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入などに対応できるよう設備投資をするときに、最大3000万円まで受けられる補助金です。
 2021年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、説明会の予定がありません。そのため、採択のためには公募要領の理解が欠かせません。概要は次の通りです。

 補助上限は次の通りです。

  • 一般型……1000万円
  • グローバル展開型……3000万円

 補助率は次の通りです。

  • 通常枠……中小企業は2分の1、小規模企業者・小規模事業者は3分の2
  • 低感染リスク型ビジネス枠……3分の2
ものづくり補助金のポイント(ものづくり補助金総合サイトから引用)

 全体の予算額や採択数について、公募要領概要版では「令和元年度補正予算3600億円および令和二年度第3次補正予算2300億円の一部として実施するものです。生産性革命推進事業のほかの事業と厳密な内訳はなく、制度変更の状況や中小企業の取組み状況に応じて柔軟に予算を配分していく予定です」と説明しています。

 以下の3つを満たす事業計画をつくり、従業員に表明し、さらに実行する必要があります。

事業計画に求められる内容(ものづくり補助金総合サイトから引用)
  • 付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費) +3%以上/年
  • 給与支給総額(非常勤を含む全従業員と役員に支払った給与など。給料、賃金、賞与、役員報酬は含み、福利厚生費、法定福利費や退職金は除く) +1.5%/年
  • 事業場内最低賃金≧地域別最低賃金+30円

 補助事業の実施年度に新型コロナの影響を受けることを想定し、賃上げや付加価値額増加の目標を据え置きし、その翌年度から3~5年の間に達成する計画にすることができます。

 発注・納入・検収・支払等のすべての事業の手続きについて、一般型は交付決定日から10カ月以内、グローバル展開型は交付決定日から12カ月以内に完了する事業であることが必要です。

 採択率は申請の状況で変わりますが、これまでの採択倍率は2~3倍でした。通年で募集しているため、不採択となっても次の締め切りに向けて申請できます。
です。

 中小企業者などの革新的な製品・サービス開発や生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援します。「通常枠」と「低感染リスク型ビジネス枠特別枠」があります。

 補助金額は100万円~1000万円です。
補助率は「通常枠」で 中小企業者2分の1、小規模企業者・小規模事業者3分の2となっています。「低感染リスク型ビジネス枠特別枠」は3分の2となっています。
設備投資は単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必要です。

低感染リスク型ビジネス枠(ものづくり補助金総合サイトから引用)

 一般型には、新型コロナによる社会の変化に対応したビジネスモデルへ転換しようと考える事業者に対して、補助率を引き上げ、営業経費を補助対象とした新特別枠「低感染リスク型ビジネス枠」ができました。
 対⼈接触機会の減少に役立つ製品開発、サービス開発、⽣産プロセスの改善に必要な設備投資、ポストコロナに対応するビジネスモデルの抜本的な転換システム構築などを⽀援します。
 広告宣伝・販売促進費が補助対象になるほか、低感染リスク型ビジネス枠で不採択になっても通常枠で優先的に採択されるのが特徴です。

グローバル展開型(ものづくり補助金総合サイトから引用)

 グローバル展開型とは、中小企業者などが海外事業の拡大・強化等を目的とした革新的な製品・サービス開発、または生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援するものです。

 ①海外直接投資、②海外市場開拓、③インバウンド市場開拓、④海外事業者との共同事業のいずれかに合致するものが対象となります。
補助金額は1000万円~3000万円で、補助率は中小企業者が2分の1、小規模企業者・小規模事業者が3分の2となります。
 設備投資は単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必要となります。

申請に必要な書類(ものづくり補助金総合サイトから引用)

 ものづくり補助金に必要な書類は、事業計画書、賃金引上げ計画の表明書(直近の最低賃金と給与支給総額を明記し、それを引き上げる計画に従業員が合意していることがわかる書面)、決算書等(直近2年間の貸借対照表・損益計算書等)です。
 そのほか、加点審査の対象となる書類は任意での提出ですが、採択率を上げるため、できる範囲で準備してください。

 とくに重要なものが事業計画書です。様式自由でA4サイズで10ページ程度とされています。ここには3つのポイントを盛り込みましょう。

 盛り込むべき内容の一つ目は具体的取り組み内容です。今までの自社での取り組みの経緯・内容をはじめ、今回の補助金で機械装置などを取得しなければならない必要性を示す必要があります。

 また、課題を解決するため、不可欠な工程ごとの開発内容、材料や機械装置等を明確にしながら、具体的な目標及びその具体的な達成手段を記してください(図表や写真を使うこともできます)。
 事業期間内に投資する機械装置などの型番、取得時期や技術の導入時期についての詳細なスケジュールの記載が必要です。

 事業計画書は「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」または「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」(PDF形式:15.4MB)との関連性の説明が必要になります。
 そのうえで、どのように他者と差別化し競争力強化が実現するかについて、その方法や仕組み、実施体制など、具体的に説明してください。

 2つ目は将来の展望(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)です。ものづくり補助金の成果が寄与すると想定している具体的なユーザー、マーケット及び市場規模などについて、その成果の価格的・性能的な優位性・収益性や現在の市場規模も踏まえて記してください。

 ものづくり補助金の成果の事業化見込みについて、目標となる時期・売上規模・量産化時の製品の価格などについて簡潔に記してください(図表や写真を使うこともできます)。

 会社全体の事業計画における「付加価値額」や「給与支給総額」等の算出については、算出根拠を記してください。事業計画上の数値は、補助事業終了後も、毎年度の事業化状況等報告等で伸び率の達成状況の確認があります。

 申請は、電子申請システムで受け付けます。申請者が入力してください。補助金の申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。電子申請が増えているため、2021年2月時点で、ID発行まで2週間以上かかります。未取得の方は、早めに登録してください。

審査のポイント(ものづくり補助金総合サイトから引用)

 詳細な配点は非公開となっていますが、事業計画を技術面、事業化面を中心に評価し、採択の可否を決めています。さらに成長性加点、政策加点、災害等加点、賃上げ加点がありますので、できる範囲で加点を狙うことが採択につながります。

 一方で、過去3年間に、類似の補助金の交付を受けていた場合、交付決定の回数に応じて減点があるので注意が必要です。

取組内容の革新性
課題や目標の明確さ
課題の解決方法の優位性
技術的能力

事業実施体制
市場ニーズの有無
事業化までのスケジュールの妥当性
補助事業としての費用対効果

地域経済への波及効果
ニッチトップとなる潜在性
事業連係性
イノベーション性
感染リスク低減に資する投資であるか(低感染リスク型ビジネス枠)

補助できる経費(ものづくり補助金総合サイトから引用)

 補助対象となる経費は、ものづくり補助金事業の対象として明確に区分できるものであり、その経費の必要性や金額の妥当性を書類で明確に確認できることが条件です。ただし、人件費や土地・建屋の費用は含まれません。事業実施場所をあらかじ確保した上で、その場所で実施する事業のための設備投資などが補助対象となります。

 また、対象経費は、交付決定を受けた日付以降に発注を行い、補助事業実施期間内に支払いを完了したものに限ります。

  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 海外旅費(グローバル展開型のみ)
  • 広告宣伝・販売促進費(低感染リスク型ビジネス枠のみ)

 ものづくり補助金は通年で公募があり、3カ月ごとに締め切りがあります。7次締め切りのスケジュールは次の通りです。
公募開始:2021年6月3日
応募締切:2021年8月17日17時
採択発表:2021年9月末予定

6次締め切りを例にしたものづくり補助金のスケジュール(ものづくり補助金総合サイトから引用)

 8次締め切りは11月ごろ、9次締め切りは2022年2月ごろに応募締め切りとなる予定です。2021年度予算に余りが生じた場合、2022年度以降に繰り越す可能性もあります。

 ものづくり補助金の採択結果は次の通りです。6次締め切りでは、一般型が4875社の応募があり、2326社が採択され、採択率は47.7%でした。グローバル展開型は105社の応募があり、36社が採択され、採択率は34.3%でした。

ものづくり補助金の採択結果(ものづくり補助事業公式ホームページから引用)

 採択されるためには、ものづくり補助事業公式ホームページに掲載されている公募要領をまずじっくり読み込んでください。
 そして求められている内容をいかに抜けもれなく、実現可能性が感じられるよう具体的に書いていくかが採否を分けます。

 経産省は、申請の支援を受けるとき「作業等にかかる費用とかい離した高額な成功報酬等を請求する悪質な業者にご注意ください」と呼びかけています。
申請書の作成を支援した者がいる場合は、申請画面の「事業計画書作成支援者名」「作成支援報酬額」の欄に当該事業者名、当該事業者に支払う報酬の内容(成功報酬の場合は、採択時に支払う金額)と契約期間の記載が必要です。
トラブル通報は平日の日中のみ電話(03-6262-7921)か、メールアドレスへ。