社長としての仕事は「ハブ」になること

 ビューティ・クリエーション片山は、男性が4名、女性が14人という小ぶりな会社です。業務内容は化粧品に関わる「すべて」だと片山謙次さんは言います。

 「一般的には化粧品を作る仕事をしていますとよく言うんですが、正確には作っているだけではなくて、企画・開発・製造、それから教育、研修をおこなっています」

 教育・研修とは、例えば製品を同社がOEMで製造している全国展開のエステティックサロンを訪れ、社員が化粧品の成分や効能についてレクチャーしたり、使い方などを教えたりすることです。製造するだけでなく、その後のサポートまでを継続的におこなうのが強みです。

 片山さんの社長としての仕事は、クライアントの長と繋がること、会社のスタッフと繋がることの2つ。つまり「ハブ」になっているのです。

 「私たちみたいな中小企業は、人の繋がりが消えるとそこで仕事も消えていくので、商品力だけでは戦っていけないところがあります。どうしても、気は心というところがありますよね。僕が会社のトップと繋がって、スタッフが向こうの会社のスタッフと繋がって、両方がリンクしないと仕事にならない。そして経営者同士のアイディアと従業員同士のアイディアを絡めながら仕事をしています」

 今でこそすっかり社長業が身についた片山さんですが、ここに至るまでは様々な苦労がありました。

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