目次

  1. 大同生命サーベイとは
  2. 39%が「取り組んだ」販路開拓とは
  3. 36%が「取り組んだ」新商品・サービスとは
  4. コロナ禍での工夫や苦労とは
    1. 製造業
    2. 建設業
    3. 卸・小売業
    4. サービス業
  5. 販路開拓や新商品・サービスの開発に活用できる補助金

 大同生命サーベイは、大同生命保険が毎月実施しているアンケートで、2021年1月は5~28日に、営業職員が訪問、電話、郵送、メールで調査し、8419社から回答を得ています。

 販路開拓とは、新たな顧客層やチャネルを開拓し、新規顧客の獲得を目指すことを指します。2020年に販路開拓にとりくんだかどうかを尋ねた質問には、7907社が回答しました。「販路開拓に取り組んだ」と回答した企業は39%でした。

 取り組みとして「自社ホームページ・SNSによる情報発信」「他社との業務提携」「販売チャネルの多様化(インターネット受注、代理店販売から直販など)」が多く挙げられ、「インターネット・新聞・交通広告」「販売先・ターゲットの変更」などの回答も見られました。

 このほか、自由記述欄には具体的な取り組みが寄せられました。

  • 既存のお客さまのニーズを確認・分析して、新たな仕事に結び付けている(南関東/卸・小売業)
  • 銀行や地方公共団体主催の事業マッチング会に参加(北関東/製造業)
  • 将来的にインターネットの受注ができるように後継者と一緒に研究 (関西/卸・小売業)
  • 一般顧客向けから業務用機器へ切り替え、新市場に参入(九州・沖縄/製造業)
  • 近隣会社へのチラシの配布やDMを発信(南関東/建設業)
  • 地域密着型の自社製品の展示会を開催(九州・沖縄/建設業)
  • 自社のホームページから情報発信をリアルタイムで行うことで、受注が増加(中国/サービス業)
  • 商品に自社の情報誌を同梱することで、口コミにつながっている (九州・沖縄/卸・小売業)
販路開拓の取り組みについての回答(「大同生命サーベイ」から引用)

 一方で、訪問営業ができなかったり、展示会が中止されたりして販路開拓を中止・延期した企業もありました。

 一方、「新商品・サービスの開発」の取り組みの有無について尋ねると、「取り組んだ」と回答した企業は36%に上りました。

 「除菌マスクや抗菌建材の製造、除菌スプレーの設置など除菌・抗菌を考慮した商品・サービスの開発・提供」「キャッシュレス決済端末・アプリの開発・導入など非接触型の商品・サービスの開発・提供」といった回答が目立ちましたが、そのほかにも以下のような自由回答も得られました。

  • 公的機関と連携して、新技術の開発に着手(東海/製造業)
  • エコ素材を用いた商品の開発(関西/卸・小売業)
  • YouTuberとのコラボ商品を販売(東海/卸・小売業)
  • 業務用食器から家庭用食器の新商品を開発(北陸・甲信越/製造業)
  • 既存の商品の色・サイズ違いなどの更なる拡充(九州/卸・小売業)
  • 廃棄物再利用及び脱炭素の商品を開発(東海/製造業)
  • 健康、免疫力向上のための食品を開発(北関東/卸・小売業)
新商品・サービスの開発についての回答(「大同生命サーベイ」から引用)

 逆に、予定していた新商品・サービスの開発・提供を中止した企業からは「コロナ感染拡大により、顧客ニーズが変わり、把握が難しい」「業績悪化により新商品・サービスの開発費用を縮減」という回答も得られました。

 このほかにウィズ・コロナ時代において、販路開拓や新商品・サービスの開発・提供するときに工夫または苦労していることについて自由回答を求めたところ、様々な意見が寄せられました。業種別に紹介します。

  • 販路開拓より現在の顧客のニーズを守りつつ、そこから広げていくチャンスを模索(南関東)
  • 電話による営業活動に注力(東海)
  • 他社との比較表を作成し、メリットの見える化を図るなど、お客さまの納得感を高められる工夫を強化(南関東)
  • 他社との差別化をするために付加価値の高い製品を提供(東海)
  • 企業の体質改善を行い、業務のスリム化、得意分野への特化に注力(九州・沖縄)
  • オンライン会議等で異業種との情報交換を積極的に実施(九州・沖縄)
  • コロナウイルスの抗菌・除菌になる塗料が発売されたので、その効果を宣伝(四国)
  • サーマルカメラや防犯カメラなどのデモ機を貸し出しするサービスを実施し、新規顧客を獲得(関西)
  • 海外だけではなく、国内で材料を確保できるルートを再開発(四国)
  • YouTubeでモデルルームが見られるように対応(南関東)
  • 質の高い材料を扱っていることを、SNSで情報発信(九州・沖縄)
  • コロナ対策の換気システムやダクトを利用した空調設備を開発・提供(関西)
  • 新商品開発の助成金を利用した他社事例を参考に対策を実施(北陸・甲信越)
  • 価格競争が激化する中、品質向上やお客さまのメリットを優先した対応を実施(北海道)
  • 異業種が取り組んでいることを自社に活かせるか検討(北陸・甲信越)
  • 海外コンベンションなどに参加し、国内・外の企業を問わずに販売取引を実施(関西) 
  • 販路先の企業がコロナにより業績悪化が著しく、商談が頓挫(北陸・甲信越)
  • 新規販路開拓の為、インターネット販売にも取り組み始めているが、上手く活用出来ていない(関西) 
  • パソコンが上手く使えない為、ネット販路開拓の人材が欲しい(四国)
  • YouTubeを利用したライブ葬儀を配信(東北)
  • インターネットやテレビ通販などコロナ禍でも売上が伸びているCMを参考にし、購買意欲に訴える広告を制作(北陸・甲信越)
  • 自社商品やサービスを利用したお客さまにアンケートを実施し、ニーズを分析(中国) 
  • 訪問ができず、販路開拓が困難のため、既往取引先との取引に注力(南関東)
  • インバウンドの旅行会社のため、海外のコロナの状況に左右され、現状が把握しにくい(南関東) 

 販路開拓や新商品・サービスの開発に活用できる代表的な補助金を紹介します。一つは新規事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業再編などで役立つ「事業再構築補助金」です。最大1億円ということで注目されており、3月から公募が始まりました。

 小規模事業者が販路拡大で活用できるのが「小規模事業者持続化補助金」です。事業終了後2年で、販路開拓で売上増加につながった事業者の割合を80%とすることを⽬指しています。

 対⼈接触機会の減少に役立つ製品開発などに活用できる「ものづくり補助金」や、業務の非対面化に活用できる「IT導入補助金」もあわせてチェックしてみてください。