目次

  1. 自社への共感を高める
  2. 機材購入はまずマイクから
  3. 映像スイッチャーは必要か
  4. プラットフォーム選びの注意点
  5. 最難関はネットワーク回線
  6. リアルと同じくらいの準備が必要
  7. ネットのコミュニティーに相談
  8. オンラインのプレゼンに磨きを

 筆者は地方の中小企業で営業職などを経験した後、朝日新聞社に移り、システムエンジニアや編集者を経て、社が関係するライブ配信イベントの企画や裏方などを務めています。その経験を踏まえ、中小企業におけるオンラインイベント開催のポイントを説明します。

 コロナ禍で大規模な展示会が無くなり、商品をPRできる場所がオンラインに軸足を移しました。新しい商品やサービスを届け、自社の認知を高めるために、中小企業にもオンライン配信が「必須科目」になりつつあります。採用の観点からも、オンライン配信は重要です。志望する大学生にオンラインの活用が定着する中、企業側も求人や広報宣伝などで、慣れておくべきでしょう。

 今まではイベントと言えば、何千人規模をイメージしていたかもしれません。しかし、オンライン配信は物理的に離れていても、双方向で密なコミュニケーションが取れ、まるで喫茶店で話している感覚で、顧客に親しみを持ってもらえる可能性が高まりました。

 筆者が視聴したオンラインイベントでは、ユーザーに製品やサービスの使い方を説明してもらったり、座談会を開いたりしているケースがありました。地方企業では、顧客が遠方にいるケースも少なくないですが、より生に近いユーザーの声を聞くことができ、自社への共感を高めるチャンスが増えていると感じます。

朝日新聞社が企画したオンラインイベント(2021年1月撮影)

 オンライン配信イベントは、パソコン1台でも可能です。新しいパソコンなら、テレビ会議を前提とした高性能の内蔵カメラやマイクを備えているので、写りもいいし、声もクリアに拾えます。パソコンにZoomなどを組み合わせ、テレビ配信の延長で慣れたところから始めるのが、第一歩になるでしょう。

 よりレベルアップするなら、まず手を付けるのはマイクです。ヘッドセットのように、口の真横で使えるマイクで、他の雑音が入らないようにするのがいいでしょう。4000円くらいでも、高性能のものが手に入ります。より映像に凝りたい場合、内蔵カメラで気に入らなければ、どうすればいいでしょうか。

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