目次

  1. 機材購入前に考えるべきことは
  2. カメラをそろえる時のポイント
  3. カメラ以外に必要な機材
  4. 機材購入に利用できる補助金
    1. 小規模事業者持続化補助金
    2. ものづくり補助金
  5. 配信を使ったプロモーション事例
  6. 「ライブコマース」の可能性

 プロ機材ドットコムは沖縄県に拠点を置き、元々は写真館やCMスタジオ向けに、スチルカメラ用の機材を扱っていました。2、3年前からライブ配信事業に力を入れ、機材販売や配信システムの提案をしていましたが、顧客からの問い合わせは、多い月でも1件程度でした。しかし、コロナ禍で状況は一変しました。

 森下さんは「コロナ禍以後は月に20件ほど、ライブ配信の新規問い合わせが来るようになりました。中小零細企業や個人事業主が顧客で、製品やサービスのプロモーション、就活セミナーへのニーズが高い傾向です」と言います。

 森下さんはまず、問い合わせをした企業に、ライブ配信の目的やターゲットに関するヒアリングから始めるといいます。最低限、カメラやマイクを内蔵しているパソコンやスマートフォンがあれば、Zoomなどの配信プラットフォーム経由で配信することも可能です。森下さんはヒアリングの結果、顧客に「スマホだけでいいのでは」という提案をすることもあるそうです。

 「最初に機材をたくさん買ってしまおうとする方も多いのですが、配信するコンテンツがはっきりしていないと、どんな機材が必要かは分かりません。まずはスモールスタートで、後から足りない機材を検討してもいいと思います」

森下千津子さん 東京都出身。台湾の語学教育関連企業を経て、2002年にプロ機材ドットコムを立ち上げ、2008年に法人化。現在はライブ配信機材販売のほか、配信のコンサルティングも手掛ける。ネット上で「ライブ配信向上委員会」を立ち上げ、ライブ配信に興味のある人の交流の場を作っている。2021年4月に、初心者向けの「LSS(ライブストリーミングスクール)」を始める予定

 それでもワンランク上の配信を求めるなら、まずはマイクの購入を勧めています。「映像は多少画質が粗くても伝わりますが、音が聞き取りにくいと、視聴者はつらいでしょう。カメラは高価ですが、プロ機材ドットコムで扱っているマイクは、安いもので3000円程度です」

 配信用のカメラは、人数が増えて映したいアングルが増えるほど、台数が必要になります。高品質のカメラが望ましいですが、予算に限りがある中で、性能以上に大事なポイントがあるそうです。それは何でしょうか。

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