お魚の町、氷見市で創業72年の松木菓子舗

 氷見寒ブリをはじめとした港町として有名な富山県氷見市にある「松木菓子舗」は、1949年に創業し、3代目である現店主の松木功太代表の祖父の代から、代々地域に根ざした経営をしてきました。

 創業当初は、日本三大和菓子処の金沢和菓子の流れを汲み、素材にこだわった伝統的な和菓子づくりを行うお店として展開していましたが、3代目の松木さんが経営に関わるようになってからは、洋菓子の要素を加えた新しいお菓子作りにも挑戦するなど、枠にとらわれないお菓子作りに取り組んでいます。冠婚葬祭で重宝されているバウムクーヘンは看板商品の1つです。

松木菓子舗の店舗前に立つ、代表の松木功太さん

新型コロナの影響で、5月の売上が昨対7割減

 富山県氷見市でも新型コロナの影響は大きく、売上の8割を占めていた商品は、冠婚葬祭が中止となったことで、軒並み注文が無くなったほか、富山県の要請を受けて店舗休業・営業活動を縮小した結果、2020年5月の売上は昨年対比7割減と大きく落ち込みました。

 6月に入ってからも売上は大きく戻る見込みが立たず、今後どのようにお店を続けていくか考えていたとき、6月1日にOPENしたヒミビズのことを知り、相談開始2日目に松木さんは相談に訪れました。

ヒミビズに相談に訪れた際の松木さん(右)と筆者

「柔軟な開発力」と「地域資源」の組み合わせ

 松木さんの話を聞いたヒミビズでは、松木さんが安心・安全な無添加素材を使用したこだわりのお菓子づくりを大切にされていること、また、和菓子店でありながら、看板商品が和菓子づくりの技術を活かしたバウムクーヘンであるという柔軟な開発力に着目しました。

 この柔軟な開発力を生かす新商品のアイデアとして生まれたのが、新型コロナウイルスの影響で、三密回避のために伸びる兆しを見せていたアウトドアスポーツ向けの和菓子でした。

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