目次

  1. 資本性劣後ローンとは
    1. 資本性劣後ローンのメリット
  2. 資本性劣後ローンの概要 
    1. 融資対象
    2. 融資限度額
    3. 融資期間
    4. 貸付利率
    5. 担保・保証人
  3. 相談窓口
    1. 日本政策金融公庫
    2. 商工組合中央金庫

 資本性劣後ローンとは、万が一、倒産した時にほかの負債より返済の順位が後回しになるため、金融機関からは自己資本とみなされるローンのことです。

 償還期限の5年前までは残高の100%を資本とみなせますが、5年未満になると1年ごと資本とみなせる額が20%ずつ減少します。

 新型コロナの影響で業績が悪化し、自己資本が減って金融機関から融資を受けにくくなった事業者に対し、収益力が回復するまで資本の増強を目的として制度が作られました。これまでにも東日本大震災で被災した企業向けにも同じような制度がつくられています。

 資本とみなせるだけでなく、業績に応じて貸付利率が低くなり、期限一括返済のため返済の負担も抑えられるため、財務が安定し、ほかの金融機関からも融資が受けやすくなるというメリットがあります。

 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者であって、3つのうちの以下のいずれかに該当する必要があります。

  1. J-Startupに選定された事業者、又は中小機構が出資する投資ファンドから出資を受けた事業者
  2. 再生支援協議会の関与のもとで事業の再生を行う事業者、または中小機構が出資する投資ファンドの関与のもとで事業の再生を行う事業者
  3. 事業計画をつくり、民間金融機関などによる協調支援体制が構築されている事業者(原則として融資後概ね1年以内に民間金融機関等から出資又は融資による資金調達が見込まれる)。民間金融機関等からの協調支援を希望しない場合等は、認定支援機関の支援を受けて事業計画を策定していれば対象になります

中小企業向け 1社あたり10億円(7月1日から)
小規模事業者向け 1社あたり7,200万円

 20年、10年、5年1ヵ月(期限一括償還)。5年を超えれば、手数料ゼロで期限前弁済ができるようになります。

 融資後当初3年間、中小企業の貸付利率は一律0.5%、小規模事業者は0.95%です。4年目以降は直近決算の業績に応じて、毎年適用利率が見直されます。

新型コロナ対策資本性劣後ローンの貸付利率

 無担保・無保証人です。

 日本公庫と商工中金の相談窓口は次の通りです。

0120-154-505(平日9:00~17:00)
0120-327-790(土曜9:00~15:00)

0120-542-711(平日9:00~17:00、土曜9:00~15:00)