新型コロナ対策資本性劣後ローンとは 日本公庫と商工中金が限度額引き上げ
日本政策金融公庫(日本公庫)と商工中金による中小企業向け新型コロナ対策資本性劣後ローンの貸付限度額はこれまで7.2億円でしたが、2021年7月1日から10億円へ引き上げます。経済産業省が発表しました。資本性劣後ローンとは何か、メリットのほか、貸付条件を紹介します。
日本政策金融公庫(日本公庫)と商工中金による中小企業向け新型コロナ対策資本性劣後ローンの貸付限度額はこれまで7.2億円でしたが、2021年7月1日から10億円へ引き上げます。経済産業省が発表しました。資本性劣後ローンとは何か、メリットのほか、貸付条件を紹介します。
資本性劣後ローンとは、万が一、倒産した時にほかの負債より返済の順位が後回しになるため、金融機関からは自己資本とみなされるローンのことです。
償還期限の5年前までは残高の100%を資本とみなせますが、5年未満になると1年ごと資本とみなせる額が20%ずつ減少します。
新型コロナの影響で業績が悪化し、自己資本が減って金融機関から融資を受けにくくなった事業者に対し、収益力が回復するまで資本の増強を目的として制度が作られました。これまでにも東日本大震災で被災した企業向けにも同じような制度がつくられています。
資本とみなせるだけでなく、業績に応じて貸付利率が低くなり、期限一括返済のため返済の負担も抑えられるため、財務が安定し、ほかの金融機関からも融資が受けやすくなるというメリットがあります。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者であって、3つのうちの以下のいずれかに該当する必要があります。
中小企業向け 1社あたり10億円(7月1日から)
小規模事業者向け 1社あたり7,200万円
20年、10年、5年1ヵ月(期限一括償還)。5年を超えれば、手数料ゼロで期限前弁済ができるようになります。
融資後当初3年間、中小企業の貸付利率は一律0.5%、小規模事業者は0.95%です。4年目以降は直近決算の業績に応じて、毎年適用利率が見直されます。
無担保・無保証人です。
日本公庫と商工中金の相談窓口は次の通りです。
0120-154-505(平日9:00~17:00)
0120-327-790(土曜9:00~15:00)
0120-542-711(平日9:00~17:00、土曜9:00~15:00)
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