目次

  1. 振込手数料を値下げする銀行
    1. みずほ銀行
    2. 三菱UFJ銀行
    3. 三井住友銀行
    4. りそな銀行
    5. ゆうちょ銀行
    6. イオン銀行
    7. GMOあおぞら銀行
    8. 福岡銀行
  2. 振込手数料の値下げの背景とは

 他行宛ての振込手数料の値下げを発表している主な銀行を紹介します。

 みずほ銀行の10月1日からの他行宛ての振り込み手数料です。振込金額と手段によって手数料が変わります。かっこ内は値下げ幅、▲はマイナスです。

窓口 ATM現金 ATMカード ネット
3万円未満 710円(▲60) 380円(▲60) 270円(▲60) 150円(▲70)
3万円以上 880円(▲110) 550円(▲110) 330円(▲110) 320円(▲120)

 三菱UFJ銀行の10月1日からの他行宛ての振り込み手数料です。振込金額と手段によって手数料が変わります。かっこ内は値下げ幅、▲はマイナスです。

窓口 ATM現金 ATMカード ネット
3万円未満 594円(▲66) 374円(▲66) 209円(▲66) 154円(▲66)
3万円以上 770円(▲110) 550円(▲110) 330円(▲110) 220円(▲110)

 三井住友銀行の11月1日からの他行宛ての振り込み手数料です。振込金額と手段によって手数料が変わります。かっこ内は値下げ幅、▲はマイナスです。

窓口 ATM現金 ATMカード法人 ネット
3万円未満 605円(▲55) 385円(▲55) 275円(▲55) 165円(▲55)
3万円以上 770円(▲110) 550円(▲110) 440円(▲110) 330円(▲110)

 りそな銀行の11月1日からの他行宛ての振り込み手数料です。同じグループの埼玉りそな銀行、関西みらい銀行も同様です。手段によって手数料が変わりますが、りそなグループは、従来から振込金額による手数料区分を設けていません。かっこ内は値下げ幅、▲はマイナスです。

窓口 ATM現金 ATMカード ネット(法人)
770円(▲110) 660(-) 440(-) 605(▲55)

 ゆうちょ銀行の11月1日からの他行宛ての振り込み手数料です。振込金額と手段によって手数料が変わります。かっこ内は値下げ幅、▲はマイナスです。

窓口 ATM ゆうちょ
ダイレクト
ゆうちょBiz
ダイレクト
5万円未満 660円(-) 220円(-) 165円(▲55) 165円(▲55)
5万円以上 880円(-) 440円(-) 165円(▲275) 165円(▲275)

 イオン銀行の他行宛ての振り込み手数料は次の通りです。かっこ内は値下げ幅、▲はマイナスです。

ATM現金(5万円未満) ATM現金(5万円以上) ATMカード ネット
374円(▲66) 550円(▲110) 132円(▲88) 110円(▲110)

 ネットバンクでも値下げを表明しています。GMOあおぞら銀行の他行宛ての振り込み手数料です。かっこ内は値下げ幅、▲はマイナスです。

法人
3万円未満 145円/件(▲21)
3万円以上 145円/件(▲116)

 ネット銀行では、このほか、ソニー銀行も10月1日から他行あての振込手数料を220円から110円に引き下げると発表しています。

 住信SBIネット銀行も10月1日から、他行あてのネットバンキングの振込手数料を引き下げる。法人向けは振込額にかかわらず145円に引き下げます。

 auじぶん銀行も、三菱UFJ銀行を除く他行宛て振込手数料を一律99円に引き下げます。三菱UFJ銀行宛ては無料です。

 PayPay銀行も、法人向けは振込金額にかかわらず他行宛て振込手数料を160円に引き下げます。

 地銀では、たとえば、福岡銀行(リンク先はPDF)が値下げを表明しています。10月1日からの他行宛ての振り込み手数料は窓口のみ値下げとなります。

窓口 ATM現金 ATMカード ネット(法人)
3万円未満 605円(▲55) 550円 330円 330円
3万円以上 770円(▲110) 770円 550円 550円

 地銀ではこのほかにも、北海道銀行や青森銀行、常陽銀行、横浜銀行、中国銀行、トマト銀行、大分銀行も値下げを明らかにしています。

 銀行間の振込手数料が値下げされた直接の要因は、全銀ネットの使用料の引き下げが理由ですが、この背景には、公正取引委員会が2020年春に公表した「QR コード等を用いたキャッシュレス決済に関する実態調査報告書」がありました。

 各行の振込手数料には、この全銀ネットの手数料が上乗せされています。ある銀行から別の銀行に振り込みされた場合、全銀ネットを通じて送金しているからです。

 公正取引委員会は、この全銀ネットの手数料が遅くとも1979年2月以降、固定されたままであることを問題視。「銀行間手数料が現に発生している事務コストを大きく上回る水準が長年にわたって維持されている現状の是正に向けて取り組むべきである」と求めました。

 その結果、全銀ネットの手数料が10月1日から引き下げられることになりました。そして、この引き下げを受けて、各行が振込手数料の値下げを発表しました。

 手数料の値下げはさらに多くの銀行に広がると見込まれますが、その一方で、銀行の収益にも影響するため、すべての銀行が対応できるかはわからない状況です。