一度は父に入社を反対され

 日東物流は冷凍・チルド食品の輸送が主力事業です。現在の従業員数は約120人で、84台のトラックを所有しています。個人のトラックドライバーだった菅原さんの父が、1995年に創業しました。

 当時、菅原さんは中学生でした。「社長という響きや、トラックを運転する父がカッコよく見えて憧れていました。ただ、後を継ぐということは、父も僕自身も考えていませんでした。大学で経営を専攻し、物流について学ぶうちに、継ぐことを真剣に考えるようになりました」

 しかし、父に希望を伝えに行くと、「ダメだ」と反対され、公務員になることを勧められたといいます。

 「トラック物流の経営者は、365日24時間稼働です。いつなんどき、事故の連絡が入るかもわからない不安と背中合わせで、経営という孤独な仕事に向き合わなくてはならない。『お前が思うほど楽な仕事じゃない』というのが、父が反対した理由でした」

入社直後に最大の危機

 話し合いを重ねるうちに、父も菅原さんの意志の固さに折れて、「好きなようにやってみろ」と応援してくれました。

 まずは新卒で物流大手の西濃運輸に入社。トラックドライバーとして現場を1年経験した後、本社でロジスティック営業を担当します。さらにもう1社を挟んで、計3年の修業期間を経て、2008年に日東物流に入社しました。

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