パートナーシップ構築宣言とは メリット・デメリットや申請手順を紹介
パートナーシップ構築宣言とは、企業規模に関わらず、企業が発注者の立場で、取引先との共存共栄の取り組みや「取引条件のしわ寄せ」防止を代表者の名前で宣言するものです。経済産業省は2021年10月、宣言企業数が2000社を突破したと発表しました。宣言のメリット・デメリット、登録手順についてまとめました。
パートナーシップ構築宣言とは、企業規模に関わらず、企業が発注者の立場で、取引先との共存共栄の取り組みや「取引条件のしわ寄せ」防止を代表者の名前で宣言するものです。経済産業省は2021年10月、宣言企業数が2000社を突破したと発表しました。宣言のメリット・デメリット、登録手順についてまとめました。
パートナーシップ構築宣言とは、企業規模の大小に関わらず、企業が「発注者」の立場で自社の取引方針を宣言する取組です。
企業は代表者の名前で、「サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携(企業間連携、IT実装支援、専門人材マッチング、グリーン調達等)」「振興基準の遵守」に重点的に取り組むことを宣言します。
パートナーシップ構築宣言のメリットとして、公式ポータルサイトでは次のような点を挙げています。
一方で、登録事業者へのアンケート調査によると、宣言を検討したときに魅力的に写ったのは次のような項目だったそうです。
様々挙げられたメリットのうち、とくに補助金とSDGsについて詳しく紹介します。
パートナーシップ構築宣言のメリットとして、次の3つの補助金で加点措置が受けられます。
宣言をすることでSDGsのうち、5つの目標を達成することにつながります。
登録事業者へのアンケートで、 宣言を検討した際に、課題となった項目を聞いたところ次のような回答があったといいます。
支払方法に対するサイト短縮の考え方及び宣言書への記載方法
手形などの支払条件は過去からの慣習や客先からの要請もあり、なかなか変更できない ・検討段階では型保管料についてのルールが決まっていなかった
宣言することで自社にどのようなメリットがあるか、自分たちの業界にこの宣言がふさわしいのかどうか
あらゆるレベルにおいて有効で説明責任のある透明性の高い企業に発展させる、社内全体の意識改革
社内外への周知方法について取引先に取り組みを理解してもらえるかどうか
知的財産やノウハウについての認識がまだ高くなかったためよく考える必要があった
発注先には良い影響があるが、受注先が宣言しないと当社のプラスにならないという意見が出た
「パートナーシップ構築宣言」登録事業者向けアンケート調査集計結果を公表しました
このほか、宣言をしたことによる下請事業者に対するしわ寄せの防止効果について尋ねたところ「どうしても企業との上下関係はあり、宣言していない同業他社を使用すれば代替えできてしまう」「発注企業の意識が変わっていない」といった回答もありました。
パートナーシップ構築宣言に参加する手順は次の通りです。
登録企業の一覧は、パートナーシップ構築宣言の公式ポータルサイトで業種別、地域別に見ることができます。
パートナーシップ構築宣言の内容については、内閣府政策統括官付参事官(産業・雇用担当)付(03-6257-1540)、または中小企業庁企画課(03-3501-1765)へ。
パートナーシップ構築宣言の提出・掲載については、全国中小企業振興機関協会(03-5541-6688)へ。
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