目次

  1. パートナーシップ構築宣言とは
  2. パートナーシップ構築宣言のメリット
    1. 補助金に加点
    2. SDGsの達成につながる
  3. パートナーシップ構築宣言のデメリット・課題
  4. 参加手順
  5. 登録企業一覧
  6. 問い合わせ

 パートナーシップ構築宣言とは、企業規模の大小に関わらず、企業が「発注者」の立場で自社の取引方針を宣言する取組です。

 企業は代表者の名前で、「サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携(企業間連携、IT実装支援、専門人材マッチング、グリーン調達等)」「振興基準の遵守」に重点的に取り組むことを宣言します。

 パートナーシップ構築宣言のメリットとして、公式ポータルサイトでは次のような点を挙げています。

  • 宣言が公式ポータルサイトに掲載・公表される
  • 宣言企業はロゴマークを使えるため、ホワイト企業であることをアピールできる
  • SDGsの達成につながる

 一方で、登録事業者へのアンケート調査によると、宣言を検討したときに魅力的に写ったのは次のような項目だったそうです。

  • 「共存共栄の精神に賛同した」……65.5%
  • 「取組姿勢を発信できる」……48.2%
  • 「ポータルサイト上に公表される」……39.1%

 様々挙げられたメリットのうち、とくに補助金とSDGsについて詳しく紹介します。

 パートナーシップ構築宣言のメリットとして、次の3つの補助金で加点措置が受けられます。

  1. 産業・業務部門における高効率ヒートポンプ導入促進事業
  2. ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金
  3. 先進的省エネルギー投資促進支援事業

 宣言をすることでSDGsのうち、5つの目標を達成することにつながります。

  • すべての人に健康と福祉を
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • パートナーシップで目標を達成しよう

 登録事業者へのアンケートで、 宣言を検討した際に、課題となった項目を聞いたところ次のような回答があったといいます。

支払方法に対するサイト短縮の考え方及び宣言書への記載方法

手形などの支払条件は過去からの慣習や客先からの要請もあり、なかなか変更できない ・検討段階では型保管料についてのルールが決まっていなかった

宣言することで自社にどのようなメリットがあるか、自分たちの業界にこの宣言がふさわしいのかどうか

あらゆるレベルにおいて有効で説明責任のある透明性の高い企業に発展させる、社内全体の意識改革

社内外への周知方法について取引先に取り組みを理解してもらえるかどうか

知的財産やノウハウについての認識がまだ高くなかったためよく考える必要があった

発注先には良い影響があるが、受注先が宣言しないと当社のプラスにならないという意見が出た

「パートナーシップ構築宣言」登録事業者向けアンケート調査集計結果を公表しました

 このほか、宣言をしたことによる下請事業者に対するしわ寄せの防止効果について尋ねたところ「どうしても企業との上下関係はあり、宣言していない同業他社を使用すれば代替えできてしまう」「発注企業の意識が変わっていない」といった回答もありました。

 パートナーシップ構築宣言に参加する手順は次の通りです。

  1. 公式ポータルサイトからひな形をダウンロード
  2. 自社の取組内容にあわせて宣言文に加筆・修正
  3. 会社名と代表者名を明記(代表者のコミット)
  4. PDF形式に変換してアップロード
  5. 内容に問題なければ登録・公表されます

 登録企業の一覧は、パートナーシップ構築宣言の公式ポータルサイトで業種別、地域別に見ることができます。

 パートナーシップ構築宣言の内容については、内閣府政策統括官付参事官(産業・雇用担当)付(03-6257-1540)、または中小企業庁企画課(03-3501-1765)へ。

 パートナーシップ構築宣言の提出・掲載については、全国中小企業振興機関協会(03-5541-6688)へ。