目次

  1. SNS集客の重要性 成功事例も紹介
    1. 無料で自社商品のPRができる
    2. お客様が自社を宣伝してくれる
    3. 商品改善につなげやすい
  2. SNS集客を始める前に決めておくべきこと
    1. どういった目的でSNSを運用するのか
    2. どんなターゲットに発信を届けるのか
    3. その発信を見たターゲットにどうなってほしいのか
    4. 1日の投稿回数はどうするのか
    5. 発信する時間帯はいつにするのか
    6. 発信者は誰にするのか
  3. 各SNSの特徴比較
    1. Twitter(現X)
    2. Facebook
    3. Instagram(インスタグラム)
    4. YouTube
  4. SNS集客を始めてからの注意点
    1. 成果と目標を照らし合わせる
    2. フォロワーに積極的にいいねなどをして繋がりを持つ
  5. 最後に

 TwitterやInstagramを開くと、なにかしらの企業の投稿が目に入ってきます。それほど、企業がSNSを用いて集客することが当たり前になってきました。

 なぜ、ここまで多くの企業がSNSを重要視しているのかと言うと、企業にとって次のようなメリットがあるからです。

 CMやWEB広告で自社商品の宣伝をしようとするとお金が必要ですが、SNSであれば費用がかかりません。

 拡散機能(Twitterならリツイート機能)によって、多くの人に自社の存在や自社製品を知ってもらえる可能性があります。

 SNSを始めると、商品を購入したお客様の気持ちや考えを知ることができるので、簡単に改善策を考えることができます。

 多くのお客様を集めるためには、やはり自分の企業が何をやっているところで、どんな製品を販売しているのか、まずは知ってもらわなければいけません。

 その意味で、拡散力のあるSNSは、集客において非常に強力なツールなのです。

 特に、インパクトのある投稿をしたときの影響力は計り知れないものがあります。

 私がインパクトある発信だなと感じたのが、剃刀を扱う会社である貝印さんの「#剃るに自由を」というツイートです。これは、バーチャルヒューマンの女性が脇毛がたくさん生えた写真を添付したものでした。

 こちらのインパクトあるツイートは、約1.5万件のいいね数、728RT(リツイート)を記録し、多くの人の目に留まりました。言い換えれば、それだけ貝印という会社の名前が知れ渡ったことになります。

 SNSが私たちの生活の一部になっている今、SNSを使った集客は、企業にとって重要な施策のひとつと言えます。

 まだまだSNSが廃れていないことを鑑みると、今からSNSを使った集客に力を入れても遅くはありません。

 SNSを使って集客を始めるときは、下記のことを決め、しっかりと準備することが大切です。

  1. どういった目的でSNSを運用するのか
  2. どんなターゲットに発信を届けるのか
  3. その発信を見たターゲットにどうなってほしいのか
  4. 1日の投稿回数はどうするのか
  5. 発信する時間帯はいつにするのか
  6. 発信者は誰にするのか

 例えば、「他の企業がやっているから自社もやっておこう」という目的だと、結局アカウントを開設したものの、運用を一切せずに終わってしまうことがほとんどです。

 目標が具体的になっていないと、誰にどんな発信をしたらいいのかがわからなくなり、SNSの方向性に迷いが生じてしまうからです。

 そのため、下記のように具体的な目標を立てるようにしましょう。

  • お客様に商品を知ってもらう認知の場として利用する
  • お客様が困った時に密にサポートアカウントとして利用する
  • 自社のブランディングをするために運用する

 例えば、運動器具を取り扱っている会社の場合のターゲットは、「ダイエットしたい人」ではなく、「お気に入りの服だったパンツが入らなくなってしまった20代女性」など、より明確にした方がいいです。

 明確にすると投稿を読んだ人に刺さりやすいものとなる一方で、ターゲットが絞られるので、一見すると集客と相反するかもしれません。

 しかし、購入する可能性の高いユーザーを効率よく集められるので、広く浅い内容よりも成果が期待できます。

 発信する際に、ターゲットにどうなってほしいのかというゴールがない投稿は、投稿を読んだユーザーから反応が得られにくいもの(いわゆる薄い投稿)になってしまいがちです。

 例えば、「発信内容に対して『この情報は役に立った』と思ってもらいたい」など、何をゴールとするかを決めておくことをおすすします。

 ゴールが決まれば、あとは具体的な投稿内容を考えるだけです。

 「この情報は役に立った」と思ってもらいたい場合は、困っている人と困っている内容を詳細にイメージし、その人はどんなアドバイスがあると喜ぶのかを考えることがポイントになるでしょう。

 例えば、セコムは、「ひとり暮らしの女性が自宅での急病、ケガに備えておきたいこと」という発信をしていました。

 ターゲットがわかりやすく、用意しておいた方がいいもの、いざという時にどういう対応をしたらいいのかがわかるとてもいい投稿だと思います。

 最初は発信内容が思いつかなくて、あまり発信できないかもしれません。

 しかし、発信頻度が極端に少ないと読み手に忘れられてしまいます。心理学では、単純接触効果といい、触れ合えば触れ合うほど好きになっていくことを言います。

 発信内容を見ているうちに、読み手はそのアカウントを好きになっていくことがあるので、なるべく発信頻度は多い方がいいです。

 私は初めのうちは、最低1日1回更新するようにしていました。

 発信する時間帯がバラバラだと、ターゲットに投稿を見てもらいにくいです。

 自社のターゲット層が、夜職の人であれば夜中2時の投稿も反応が得られやすいかと思います。そうでない限りは、発信するときは、朝、昼、夜何時と決めておいた方がいいです。

 ただ朝だけの発信だと、夜にSNSを利用するユーザーには見られにくいので、どちらかに絞るよりは、朝・夜どちらも発信するのがおすすめです。

 SNSアカウントを運用する人は、日頃からSNSで発信するのが好きで、継続力のある人がいいでしょう。

 理由としては、SNSは終わりがあるものではないので、継続的に更新していかないと成果になりにくいものだからです。

 また、「ターゲットが何を求めているのか相手目線に立てる人」というのも大切なポイントです。

 なので、職場で立場問わずいろんな人からの信頼が厚い人は、相手がどんなことをしてほしいのか、どんな情報を求めているのかを考えることが得意な人だと考えられるので、SNSアカウントを伸ばすのに向いている可能性が高いでしょう。

 お客様によく聞かれるのが、「どのSNSが一番集客に強いの?」という質問です。

 結論から申しますと、SNSによって特徴があるので、どのSNSが一番強いということはありません。各SNSの特徴を考慮した上で運用されるのが良いでしょう。

 各SNSのメリット、デメリットをご紹介します。

 Twitter(現X)には、情報の拡散性が高く、特に集客に向いているSNSです。ハッシュタグを利用して、多くの人に検索してもらいやすくすることもできます。

 また、スペース機能と呼ばれる、リアルタイムでフォロワーの人と複数人で交流できる機能があります。これを使って、見込客と交流することも可能です。

SNS名 Twitter
メリット

・RT(リツイート機能)により情報が拡散しやすいので、潜在顧客に効率よくアプローチできる
・正直な意見を書き込むユーザーが多いので、商品の良い点・改善点を簡単に把握できる
・投稿がトレンドや話題にのぼりやすいので、認知度を早く高められる

デメリット

・投稿が炎上・拡散すると、悪いイメージをユーザーに与える可能性がある
・匿名性が高いため、情報を信じてもらえないことがある

おすすめの企業

・商品開発をしていてより多くのユーザーからの率直な意見がほしいという企業
・自社の商品を多くの人に認知してもらいたいと考える企業

公式URL https://twitter.com/

 Facebookは、実名登録制のSNSのため投稿が炎上しにくいのが特徴です。

 何か商品について意見がほしいときも、肯定的な意見をもらいやすいSNSだと考えます。

SNS名 Facebook
メリット

・実名登録制で炎上しにくいため、投稿のハードルが低い
・顧客の細かい個人情報を知ることができるので、ターゲット層のイメージやニーズを把握しやすい
・フォロワーとの距離感が近いため見込客になる期待値が高い

デメリット

・利用しているユーザーが減少傾向にある
・ユーザーが実名登録しているため、シェアする時に迷いが生じる→拡散性が低い

おすすめの企業

・ターゲットが30~40代の企業
・商品について肯定的な意見がほしい企業

公式URL https://www.facebook.com/

 Instagramは、商品の見た目がユーザーから興味を惹くような企業はおすすめです。

SNS名 Instagram
メリット

・ショッピング機能により、ECサイトとして利用することができるのでユーザーを購買のアクションに誘導しやすい
・ユーザーは自分の好きなことをハッシュタグを使って検索して発見するので、ハッシュタグきっかけでアカウントを認知してもらうことができる
・文章よりも視覚的にアプローチするため、ユーザーの印象に残りやすい

デメリット

・無形商品の場合、商品の良さが伝わりにくい
・広告色が強いと避けられやすい
・ユーザーは特に好きなアカウントだけを厳選してフォローしている傾向が強いので、フォロワーが増えにくい

おすすめの企業

・20~30代がターゲットの企業
・アパレル企業
・商品の見た目がユーザーから興味を惹くような企業

公式URL https://www.instagram.com/?hl=ja

 YouTubeは、今や多くの人の生活に溶け込んでいるSNSです。動画は文章よりも情報が伝わりやすいので、ユーザーに製品やサービスの特徴を早く理解してもらうことができ、信頼感を早く得られます。

SNS名 YouTube
メリット

・文章よりも情報が伝わりやすいので、製品やサービスの特徴を早く理解してもらい信頼感を得られる
・動画タイトルを工夫すれば、狙ったキーワードで上位表示をさせることができ、多くの人に認知してもらうことが可能
・多くの年齢層がアクセスしているので、認知してもらう機会が多い

デメリット

・購買につながるファンを増やすのに時間がかかる
・質の高い動画を作ろうとすると撮影する人、動画を編集する人、機材が必要

おすすめの企業

・セミナーをやっていてその様子を知ってもらいたいような企業
・塾などの教育を取り扱っている企業

公式URL https://www.youtube.com/

 SNSは短期的に成果が出るものではないので、運用しているうちにうまくいっているのか不安になるかと思います。次のポイントを意識するようにしてみてください。

 うまくいっていないと判断するには、1カ月に1回、最初の目的が達成されているか確認するのが重要です。

 例えば、商品のPRが目的なら、商品の認知を目的とした投稿はどれくらい閲覧されたかチェックします。

 もし、目標とする数字に達していなかった場合、Twitterであればツイート内容の見直しはもちろん、投稿時間を変えてみたり、フォロワーとの親密なコミュニケーションを取ってみたりするなどしてみましょう。

 SNSを運用していくにあたり、投稿をすると、フォロワーがリプライ(返信)、いいね、RT(リツイート)をしてくれます。

 反応をくれたことに対するお礼を込めて、フォロワーの投稿に対して、返信やいいねを返すなど反応をすることをおすすめします。

 反応をすると、そのフォロワーさんがまた反応をくれて、段々と信頼関係が生まれていきます。

 私もTwitter始めたての時は、すぐには成果にならないので迷走した時期がありました。

 しかし、今では広告費をかけずに集客できるようになりました。

 SNSで私が何か発信すれば、「私もやってみます!」といった声をいただきます。それだけ、SNSで影響力を持つと、人を動かすことができるようになります。

 「影響力を持ちたい!」、「低コストで集客したい」、「企業としてブランディングしたい」方は、ぜひSNSを始めることをおすすめしたいです。