Z世代とは?その定義、特徴や行動、マーケティングについて徹底解説
Z世代とは、主に1997年頃以降に生まれた一定の年代を指す言葉です。デジタルネイティブであるZ世代は、テレビなどマスメディアを中心とした従来のマーケティング手法でのアプローチは難しいと言われています。本記事で、Z世代の定義や特徴、Z世代を攻略するマーケティング手法を解説します。
Z世代とは、主に1997年頃以降に生まれた一定の年代を指す言葉です。デジタルネイティブであるZ世代は、テレビなどマスメディアを中心とした従来のマーケティング手法でのアプローチは難しいと言われています。本記事で、Z世代の定義や特徴、Z世代を攻略するマーケティング手法を解説します。
目次
Z世代とは、アメリカで生まれた概念で、主に1997年から2012年に生まれた世代を指す言葉です。日本では、中高生から20代前半までと、さらに広い世代を指すこともあります。
日本においてZ世代は総人口の20%(1997~2012年生まれの世代の割合)に満たない世代ですが、アメリカでは消費の主役として注目を集めています。詳細は後述しますが、Z世代は大手企業や有名ブランドのフィルターがかかりにくいためダイレクトマーケティングが容易であり、若い世代であるためLTV(顧客生涯価値=残りの生涯における消費力)が高く、SNSにおいて流行の火付け役になることが多いという特徴があるからです。つまり、Z世代はビジネスの世界においても重要な存在なのです。
Z世代の前には、X世代・Y世代と呼ばれる世代がいます。詳細は後述しますが、要点をまとめた表は以下のとおりです。
世代名 | 生まれた年代 | 特徴 |
---|---|---|
X世代 | 1960年後半から1980年頃に生まれた世代 | ・団体(組織)への帰属意識が高い傾向がある ・マスメディアに親しみを持つ ・成人後にデジタル技術が普及した世代にあたるため、環境適応能力が高い |
Y世代 | 1980年初頭から1990年後半に生まれた世代 | ・個人主義的な傾向がある ・マスメディアとインターネット文化のどちらにも親しみを持つ |
Z世代 | 1997年から2012年に生まれた世代 | ・現実主義的な傾向がある ・デジタルネイティブで、インターネット利用時間が長い ・社会問題に対する関心が高い ・共感能力が高く、承認欲求が強い |
「Z世代」という言葉の起源は、アメリカでベストセラーとなった小説で使われた「ジェネレーションX(X世代)」という言葉に起因します。
X世代が1960年後半から1980年頃に生まれた世代を指す言葉として使われたことをはじめに、1980年初頭から1990年後半の生まれを「Y世代」としたことから、その次の世代として、「Z世代」と名付けられました。
X世代・Y世代という言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、日本では主にX世代をロストジェネレーション世代、Y世代をミレニアル世代といった呼び方をすることが多いと思います。
X世代・Y世代は成長過程にあったインターネットを取り入れつつも、テレビ・新聞・雑誌などのマスメディアが中心の情報収集で、限られたコンテンツの中から受け身の選択をしていることが多かったと言えます。報道はどの媒体をみても同じ情報が大半で、流行もテレビや雑誌を中心につくられたものがほとんどでした。
一方、Z世代と呼ばれる最初の人々が生まれた1997年は、奇しくもインターネット社会の始まりを告げるような年でした。
Z世代は、生まれた時からインターネットがあり、物心つくときにはスマホやSNSが普及していました。インターネット関連企業が次々と台頭する中、さまざまなサービスを利用してきたため、マスメディア中心ではなく、インターネット中心の生活を過ごしてきたのです。
なお、2012年から2020年以降に生まれた世代はα世代と呼ばれます。動画コンテンツが主流になった時代に生まれ育ち、オフラインとオンラインが接続された世界観を持っているといわれています。
Z世代には、大きく分けて3つの特徴があるといわれています。以下で詳しく説明します。
Z世代の最も大きな特徴は、物心がついたときからインターネットやスマートフォンに触れていることです。総務省の令和3年度の調査によると、Z世代のインターネットの平均利用時間は10代で253.8分、20代で303.1分であり、各世代と比較して最も長い数字となっています(参考:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 p.3|総務省) 。
他の世代と違って子供の頃からスマホとSNSに触れているため、最新ツールを感覚的に駆使して情報収集・情報発信を行っています。そのため、Z世代は「デジタルネイティブ」「スマホネイティブ」「SNSネイティブ」と呼ばれ、情報テクノロジーとの親和性が最も高い世代として位置づけられています。
また、Z世代は社会問題に対する関心が高いといわれています。その背景としては、東日本大震災を多感な時期に経験していることや、近年「SDGs(持続手可能な開発目標)」の価値観が広まっていることが挙げられます。日本で進行する少子高齢化の問題に関心を寄せるZ世代の若者も少なくありません
2021年に日本労働組合連合会(連合)が実施した調査によると、「関心のある社会課題がある」と答えたZ世代の若者は、15~19歳で92.2%、20~24歳で82.0%、25~29歳で82.0%でした。関心のある分野は「経済・社会」が40.6%、「教育」「人権」が37.3%、「ジェンダー平等」が34.7%となっており、こうしたデータからも社会問題に対する関心の高さ・傾向を読み取ることができます(参考:Z世代が考える社会を良くするための社会運動調査2022|日本労働組合連合会)。
幼い頃からインターネットにあふれる情報に触れていたZ世代は、情報を取捨選択するリテラシーを知らず知らずのうちに高めています。自分が触れたくない情報にはアクセスせず、共感できる情報やコンテンツをたくさん消費し続ける傾向があることから、Z世代の共感力は高いといわれています。
また、Z世代はSNSを使って情報を発信し、他人とつながることを好みます。SNSなどを通じて、より多くの「閲覧数」や「いいね」を集めようとするZ世代は、承認欲求が強いと分析することもできるでしょう。
実際にZ世代はどのような購買行動をとるのでしょうか。
具体的には、次のような特徴があります。
以下で詳しく説明いたします。
Z世代がマスメディアの影響を受けにくく、既存の流通にこだわらずに、企業やブランドに関係なく購入することは前述しました。
そこからわかるZ世代の購買行動の特徴は「ショッピングプラットフォームを使わない」、「安く手に入るなら個人からでも購入」という2点です。
Z世代は、Amazonや楽天などショッピングプラットフォームからキーワードで検索するのではなく、SNSなどをきっかけに本当に欲しいと思ったものをダイレクトにショップにアクセスして購入する傾向があります。
ShopifyやBASEなどのECサイト構築ツールを使って、簡単にショップを構築できることから「ネットショップを持つ」ということが身近になりました。
Z世代は日々のSNSなどで見たものを直接購入するという行動が多いのは、D2C(ダイレクトトゥコンシューマー)の選択が広がっているからこそと考えられます。
Z世代は、メルカリなどのオークションアプリを使い欲しいものを少しでも安く購入する傾向があります。
直接消費者同士がやりとりをするC2C(コンシューマートゥコンシューマー)であるメルカリは一見、手間に感じるかもしれませんが、Z世代は顔の見えない人とのやりとりにストレスを感じにくい特徴を持ちます。
それ以上にお得感や欲しいものを買うために、C2Cのサービスを選択する傾向にあると言えるでしょう。
特に女性に見られる傾向ですが、アイドルやジャニーズはもちろん、2次元のアニメやソーシャルゲームのキャラクターまで、Z世代には様々なジャンルの「推し」がいます。
一部では80%以上のZ世代の女性が推し活をしているというデータがあり、推しのグッズを集めたり、「推し◯◯」というものを自作したり、ライブにいったり、ソーシャルゲームで課金したり…と推し活は多岐にわたっています。
マーケットとしても規模が拡大しており、100円ショップやアパレルショップなどでは小物を始めとする推し活グッズが販売されるなど、Z世代の購買行動としては押さえておきたい行動のひとつと言えます。
こちらも女性の方が強い傾向にはありますが、韓国系コンテンツやそれに関わる商品を好む人が多いです。
韓国の映画やドラマが動画配信サービスにどんどん進出して注目を集めたり、韓国アイドルや歌手ユニット、さらにはオーディション番組などが人気であり、コンテンツの強さからまだまだ根強いブームとなると予想します。
また、韓国系の食べ物、コスメ、ファッションすべてにおいて、ヒットや流行がつくられており、東京の新大久保駅には多くの若者が散見されます。
食べ物に関しては、チーズハットグのような食べ歩きができるスナックやスイーツがInstagramを通じて広がっています。
そして、コスメは日本のものと比べると安くて品質がよい=コスパがいいと感じられており、ファッションにおいても同じことが言えます。
その他にも直接韓国から購入できるポータルサイトでの商品数は急増しており、セールイベントがSNSにて話題になったり、こぞってまとめ買いをしたりする印象があります。
ここまで購買行動について述べてきましたが、やはり認知や関心のポイントとしてはSNSが圧倒的だと言えます。
実際、購買行動の最初のきっかけのほとんどがSNSになっています。その上でEコマースやオークションアプリなどで購入したり、店舗へ足を運ぶなど、次の行動につながっています。
若者が使うSNSというとInstagramやTwitterが思い浮かぶかと思いますが、最近ではショートムービーが投稿できるTikTokがZ世代で多く支持されるようになるなど、YouTubeも含めてZ世代の購買行動のきっかけになっています。
はじめは知人とのコミュニケーションツールとして使いはじめながら、徐々に自分の気に入ったインフルエンサーやメディアをフォローするようになるため、情報収集とコミュニケーションを同時に行うツールとしてこれからも購買行動の中心になるのは間違いありません。
では、実際にマーケティングに有効なSNSには何があるのでしょうか。
ここでは、上位3位のSNSのご紹介と、それに合わせた具体的な戦略について考えてみました。※記載の内容は、2022年12月現在での情報です。
Z世代にもっとも効果的なマーケティング手法としては、YouTuberによる紹介動画であるという意見が多いです。
「YouTubeチャンネルを登録してからずっと見続けているので信用がある」
「YouTuberのファンとして、応援の意味も込めて買っている」
「動画なのでビフォーアフターなどの過程がわかりやすく、信用しやすい」
などの意見がZ世代からは聞かれました。親近感が湧いたり、ファン化しやすいプラットフォームであるからこそ、前述した推し活をするZ世代の傾向にもマッチしていると言えます。
YouTubeによるマーケティングを行う具体的な方法は3つあります。以下で詳しく説明します。
YouTubeでマーケティングをする場合、YouTuberへ広告などを直接依頼する戦略があります。YouTuberに依頼する際は、
・概要欄の個人のSNSもしくは連絡先などから連絡する
・YouTuberが事務所に所属してる場合は事務所に連絡する
という2つの方法があります。なお、チャンネル登録数によってギャラは異なるので注意しましょう。依頼相手との関係性や規模感次第では、成功報酬で交渉を進めることもできます。
詳細なメリット・デメリットは以下の通りです。
YouTuberへ依頼するメリット | YouTuberへ依頼するデメリット |
---|---|
・“人”や”ジャンル”軸で登録者がファン化しているため、PRをする際の説得力が増しやすい ・依頼者が企画を提案することもできるが、YouTuber自身に企画を任せることも可能。商品の魅力を伝えつつターゲットに刺さる企画をYouTuberが考えるケースも多い |
・あまりにもPR色が全面に出た内容(企画)の場合、視聴者が離れてしまい、むしろブランドイメージを損なう可能性がある ・YouTuberがPRであることを隠した場合、ステマ(ステルスマーケティング)を疑われる可能性が高いので注意 |
Z世代に対するマーケティングとして自社のYouTubeチャンネルの開設することも有効です。テキストや写真では伝わりづらい魅力を発信することで、新たなファンを獲得することもできるでしょう。
YouTubeチャンネル開設するメリット | YouTubeチャンネル開設するデメリット |
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・ターゲット層に、テキストや写真では伝わらない動画ならではの情報を届けることができる ・コメントなどからユーザーのリアルな声を拾い上げることができる ・ユーザーにマッチした投稿を続けることで自社のファン層を育成できる |
・企画・撮影・編集の手間を考慮すると投稿のハードルが高い ・ノウハウがないと再生回数は伸びない ・運営委託会社はややコストが高いため、中長期の戦略がないと厳しいと言える |
YouTube広告を使うことも戦略のひとつです。YouTubeはユーザー数が非常に多く、Googleと同様、広告のターゲティングも高い精度で行うことができます。しかし、Z世代は広告をスキップすることが多いといった難点もあるため、スキップされないよう最初に掴みを持ってくるなど広告の作り方を工夫する必要があります。
YouTube広告のメリット | YouTube広告のデメリット |
---|---|
・ユーザー数が6,500万人と多く、ターゲティング次第で顕在層・潜在層どちらへのアプローチも可能 ・動画広告の特性上、認知拡大に向いているため、ブランドリフトを意識する場合にもおすすめできる ・ターゲティングに関しても、Google広告と共通であるため、高い精度が期待できる |
・YouTubeのユーザーに直接表示させることはできるが、セグメントがうまくいかずターゲットとマッチしない ・Z世代は広告をスキップすることも多い |
Z世代がコアユーザーとなるTikTokですが、ショートムービーであることから、YouTubeよりはPR目線での効果が薄いと思われるため2位に選びました。
ですが、Z世代に特化した媒体として、ますます注目されるSNSであることは間違いないでしょう。
また、Z世代に特化し、熱狂させているSNSであることから、ユーザーからスターが生まれやすいプラットフォームと言えます。
YouTubeに関しては見る側の人々が大半ですが、TikTokは参加する側の人々も多いのでコミュニケーションがインタラクティブで、1to1のマーケティングも可能になります。Tik Tokによるマーケティングを行う具体的な方法は3つあります。以下で詳しく説明します。
TikTokerへ直接マーケティングを依頼する際は、プロフィールページからDMを送るなどして連絡をとります。個人のインフルエンサーも多いですが、TikTokのキャスティング会社も増えてきているため、事務所に所属してる場合もあります。フォロワー数によってギャラは変動しますが、YouTuberより相場は安くなっています。
TikTokerへの依頼するメリット | TikTokerへの依頼するデメリット |
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・ショートムービーであり、ユーザーも投稿しやすい媒体上の特性から、YouTubeよりもさらに”人”軸でファン化しやすい ・上記と同じ理由により、ユーザーのエンゲージメントが高い ・ターゲットの属性により近いファンを持つTikTokerに依頼するとイメージが伝わりやすく、効果的にPRができる |
・あまりにもPR色が全面に出た内容(企画)の場合、視聴者が離れてしまい、むしろブランドイメージを損なう可能性がある ・TikTokerがPRであることを隠した場合、ステマ(ステルスマーケティング)を疑われる可能性が高いので注意が必要 |
TikTokは動画時間が短いため、YouTubeよりも参加ハードルが低く、また上手くいけば動画再生数が早く伸びるという特徴があります。ただ、TikTokユーザーはPRを好まないため、「人」に紐づいたアカウントを通じて発信するのがおすすめですが、その場合は人材確保が必要になるので注意しましょう。
TikTokアカウント開設するメリット | TikTokアカウント開設するデメリット |
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・投稿のハードルが非常に低く参加が容易でコンテンツが作りやすい ・自社のアカウントにファンを集めることができれば、継続的に若年層向けのプロモーションが可能 ・運営委託会社も存在するが、TikTok運営元の ByteDance社も運用支援を行っている |
・ユーザーにはPRはあまり好まれないため、継続してコンテンツ作成を行う難易度は高い ・運営委託会社やByteDance社への依頼は、場合によっては費用が高額になる上に、「人」に紐づいているアカウントが伸びるため人の確保も必要となる |
TikTok広告はショートムービーで行うため視聴完了率が高いです。しかし、ユーザーは短い隙間時間を楽しむためにTikTokを利用しているため、広告自体も短い時間でインパクトを残すエンターテイメント性が要求されます。なお、広告っぽさを減らすためTikTokerを広告に起用するのも有効です(参考:Tiktok最強軍団が大集合!!|beerball_suntory)。
TikTok広告を行うメリット | TikTok広告を行うデメリット |
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・ショートムービーであるため、インパクトのある内容であれば音声とともに印象に残りやすく、より短ければ視聴完了率も高い ・若年層のTikTok起動回数は平均約40回/日とも言われており、効率よくアプローチが可能 |
・TikTokを開くとすぐに出てきたり、投稿の合間に登場するので目には入るものの、TikTokユーザーが広告を好まない傾向にある ・すきま時間のエンタメとして楽しんでいるので、広告自体もエンタメ性が高くないと見てもらうことは厳しいと思われる |
<TikToker事例 伊吹とよへ>
TikTokフォロワー200万人超の「伊吹とよへ」(TikTok:@ibukitoyohedayo)は、ドッキリ系のネタや検証ネタの「イブ検証」シリーズなど、独自のコメディ系コンテンツでZ世代の心を掴み、絶大な支持を得ています。
インフルエンサーという言葉がもっとも使われるInstagramはZ世代の象徴のようなSNSです。
3位という結果は意外かもしれませんが、それほど上位2つが強力になり、Instagramへの動機付けは少し落ちてきている印象があります。とはいえ、Z世代にとってはまだまだ情報収集には欠かせないツールであることは疑いの余地がありません。
Googleなどの検索エンジンを使うのが中心なZ世代以前の人々と比較して、Z世代はInstagram内で検索することが多いことが特徴です。
影響力に関してですが、場合によっては芸能人よりも支持されているインフルエンサーがいるなど、いまだ衰えていないでしょう。さらに、投稿をメディア化(写真のスワイプで簡単に情報を取得できる形式)したインスタメディアと呼ばれるアカウントもフォロワー数を伸ばしています。また、Instagramのリールは、TikTokにかなり近い機能であるためTikTokの投稿を転用するなどして活用しているユーザーも存在します。
Instagramでマーケティングを行う具体的な方法は3つあります。以下で詳しく説明します。
TikTokと同様、インスタグラマーにもプロフィールページからDMを送ることができます。フォロワー1万人以上のマイクロインフルエンサーがインフルエンサーマーケティングの会社に複数所属していることも多いですが、直接案件を受けてくれることも多くあります。
インスタグラマーへ依頼するメリット | インスタグラマーへ依頼するデメリット |
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・YouTuberやTikTokerと同様に、インスタグラマーもそれぞれのジャンルに合ったファンを抱えているため、自社のターゲットに合うインスタグラマーをアサインできれば、ターゲットへの効果的なアプローチが可能。 ・特にインスタグラマーは世界観を重視しファンになったというユーザーも多く、PRであってもそこにマッチしていれば共感を生みやすいという特徴がある |
・マーケティングの会社に頼むと数多くのインフルエンサーに依頼することができるが、一時期に多くのPRが出回るとステマ(ステルスマーケティング)の疑いが持たれるなどのリスクがある |
Instagramアカウント開設は、YouTubeやTikTokのアカウント開設よりも運用のハードルが低いです。画像メインの発信になるので世界観を表現しやすく、ブランドイメージの向上に役立ちます。しかし、拡散性が低い媒体であるため、フォロワーを増やすための工夫をしながら、時間をかける必要があります。
Instagramアカウント開設のメリット | Instagramアカウント開設のデメリット |
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・画像での訴求がメインになることから、アカウントならではの世界観を伝えやすいという特徴があるため、企業やブランドの認知度、イメージ向上に役立つ ・メディア形式のInstagramアカウントはテーマを決めたら情報提供やファンの獲得には効果的であり、運用代行会社も多数存在するので、運用についても比較的スムーズに進めることができる ・Instagram内からECサイトへリンクする「Instagramショッピング」機能(Shop Nowとも)を使うことで、直接的な購買に繋げることも可能 |
・画像が必須であるため継続してコンテンツ作成を行うための制作コストや難易度は高い ・拡散性のない媒体であるため、フォロワーを増やすのに時間がかかる場合がある |
Z世代に向けたInstagram広告として有効なストーリーズ広告では、幅広い認知獲得が期待できます。ただし、興味がないと判断されるとすぐにスワイプをされてしまうという弱点があるため、ユーザーを惹きつける高いデザイン性とわかりやすいコピーを意識することが大切になります。
Instagram広告のメリット | Instagram広告のデメリット |
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・Facebookのデータと連携していることでターゲットのカテゴライズが可能 ・投稿自体にハッシュタグを使うこともできるため、幅広い認知も期待できる ・広告の種類にはタイムラインのフィード投稿とストーリーズ、発見タブに広告を配信することができるが、Z世代にとって馴染みのあるストーリーズ広告が特に効果的 |
・特にストーリーズはスワイプが早いので、広告においてもクリエイティブの惹きつけるデザインとわかりやすいコピーを意識しないと効果が出づらい ・また、ユーザーによる日常などの投稿がベースの媒体であるため、PR色の強い投稿と判断されると効果が薄れてしまう |
<インスタメディア事例 Sucle>
インスタメディア「Sucle(Instagram:@sucle_)」は「きょうのわたし、愛おしいわたし」というコンセプトのもと、ファッション、コスメ、フードなど女性向けのトレンドを発信しており、姉妹アカウントも含めると総フォロワー70万を超える影響力を持ちます。✴︎運営会社:株式会社FinT
「若い世代に対してプロモーションしたい」「新卒採用するために若手の行動・思考を知りたい」といったニーズに対し、従来のマーケティング手法で今まで通りの結果を出すことが難しくなってきています。
しかしながら、デジタルネイティブであるZ世代へのマーケティングは変わってきているとされているものの、根本的には若者特有の多感さや熱量は今も昔も失われていないと考えます。
もちろんアプローチはSNSなどに変遷していますが、大切なことは「いいものを作り、伝える」というプロセスであることは変わりません。
社会性を大切にしたり、リアリストだという特徴があるZ世代だからこそ、本質的な部分が大事になっていくのではないでしょうか。
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