目次

  1. 父の急逝 25歳で社長に
  2. 「数字にこだわる経営」で営業を強化
  3. 「ヤマシタ塾」、新たな経営幹部を育成
  4. リアルとオンラインの融合で顧客拡大
  5. AI×福祉用具でより豊かな生活を実現
  6. 排泄ケアのAIベンチャーに出資
  7. AIアプリを介護現場で活用
  8. 非連続な成長を実現できる企業へ

 ヤマシタの3代目として生まれた山下さんは、幼いころから祖父と父から「3代目の社長になれ」と言われて育ちました。その期待に応えるべく、慶應義塾大学を卒業後、2010年に新卒で家業に入社します。

 入社後は香川県の営業所立ち上げを担当しながら、東京本部や子会社の業務を兼務するなど、多忙な日々を送っていました。そうした努力が認められ、入社から3年後に課長に昇進。これからという矢先、2013年に父が交通事故により急逝。山下さんは25歳という若さで3代目社長に就任することになりました。

 社長に就任すると、さまざまな課題が見えてきました。そのなかでも、社員の意識改革を進めたのが「数字へのこだわり」でした。

 当時、営業担当は毎晩遅くまで残業していたにも関わらず、シェアが伸び悩んでいました。

 「なぜ、こんなにがんばっているのに、数字が伸びないのだろう」

 調べてみると、都市部での競争を避けていた結果、顧客は都市部の周辺にドーナツ状に広がっていました。そのため、営業担当の移動時間が増えていることがわかりました。そこで、リソースを集中するためにサービス提供エリアを定めました。

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