目次

  1. 有名ブランドの下請けを担う新田
  2. そもそも「作りたいもの」とは?
  3. 「安価な製品には手を出さない」ブランドづくり
  4. 家族同然の障害者雇用
  5. 「Project BLEND」と命名
  6. 中小企業に欠かせない若い経営陣の自由な発想

 奈良県広陵町は全国屈指の靴下のまちとして広く知られており、町内の靴下生産量は国内トップクラス。繊維関連企業も多く、糸から縫製までのすべてを町内で賄うことができるファッションを下支えする地域です。

 大小さまざまな企業が地場産業とも言えるファッション関連産業にかかわっているのですが、折からのコロナ不況と長引くアパレル不況のあおりで厳しい状況に立たされていました。

新田の職場の様子

 誰もが知る高級アパレルの下請けを続けてきた縫製工場「新田」も例外ではありませんでした。懇意にしているメーカー各社からの受注も減少し、紹介などで来る新規取引先からの注文は20着、30着という少量ばかり。

 次の一手が必要な状況に工場長の秋本大輔さんは「下請けからちょっと脱却ベンチャープロジェクト」を考えていました。秋本さんは、異業種から妻の実家の家業である「新田」に飛び込んだ外部人材です。

 そんな秋本さんが相談に訪れたのがココビズでした。話し合いを進めるなかで、最終的にまとまった秋本さんの考えはつぎの3点でした。

  1. 作りたいものを作ってみたい
  2. 安価な製品には手を出さない
  3. 障害者雇用を促進させる

 この3点に行き着いた経過に新田ならではの紆余曲折とこのプロジェクトにかける意気込みがありました。

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