目次

  1. 全国中小企業クラウド実践大賞とは
  2. 総務大臣賞は城善建設
  3. ほかの受賞企業

 全国中小企業クラウド実践大賞の公式サイトによると、全国中小企業クラウド実践大賞とは、クラウドを活用して新規事業創造、収益向上、業務効率化を実現した中小企業等の実践事例を発掘し、広めていくためのプロジェクトです。

 2021年12月10日に開催された「全国中小企業クラウド実践大賞全国大会」は、地方大会に参加した中小企業など39社から選ばれた12社が登壇。自ら推進する収益力向上や経営効率化を実現したクラウドサービス実践事例を発表しました。

 このなかで、総務大臣賞に選ばれたのが、マンションから戸建て住宅まで幅広い建築を手がける「城善建設」です。

全国中小企業クラウド実践大賞全国大会で総務大臣賞に選ばれた城善建設IT情報システムマネージャーの和田正典さん(右)

 従業員の平均年齢は48歳、とくに41~64歳の割合が83%を占め、若い人に来てもらうには、労働時間を減らし、働き続けられる職場に変わる必要があると感じていたといいます。

 そこで「DXで若い担い手を迎えよう」と掲げ、工務店などが活用している一元情報管理ツール「AnyONE」、ファイル共有ツールのbox、チャットツールSlackを導入しました。

 IT情報システムマネージャーの和田正典さんは「今までの仕事と大きく変わらず、現場の負荷が変わらないようにしました」と話します。

 成果の一つが、RPAを活用した承認作業の短縮化です。申請者が申請書のデータをboxに格納すると、上長のSlackに自動通知されます。承認すると、承認済みフォルダに自動で移動し、つぎの経理部に通知され……という形で作業が自動化されました。

 その結果、紙ベースでは最短でも2日かかっていた作業が10分に短縮されたといいます。

 そのほかの業務効率化については、実践大賞のプレゼン動画で確認できます。

 このほか、全国大会で受賞した企業とプレゼンタイトルは次の通りです。

日本商工会議所会頭賞:つばさ公益社(クラウドとDXで変わる弔いの形とレガシー産業の社内システム)

全国商工会連合会会長賞:村ネットワーク(野菜の受託加工における自動見積もりシステムの導入によるDXの推進)

全国中小企業団体中央会会長賞:NPO法人新座子育てネットワーク(コロナ禍でも止まらない支援で、子育て支援のクラウド活用を牽引)

クラウド活用・地域ICT投資促進協議会理事長賞:太陽都市クリーナー(社長はつらいよ〜クラウドツール導入編〜)

クラウドサービス推進機構理事長賞:能登島マリンリゾート(1日50回の電話から1日50件のwebへチェンジ。ストレス軽減+売上向上!)

日本デジタルトランスフォーメーション推進協会賞:相互電業(社員の”わがまま”から始まった?!~30人30通りの働き方改革の実現~)

審査員特別賞:船場化成(アナログ管理からの脱却。製造メーカーの常識を変えたDX推進)