目次

  1. 「魚肉たんぱく同盟」を企画
  2. かまぼこプロテインバーが人気に
  3. ビジョンの親和性が推進力に
  4. デザイン会議で「鈴廣らしさ」を
  5. 数え切れないほどの失敗も
  6. コロナ禍で開発した新商品
  7. 交代はできるだけ早く

 商社勤めだった鈴木さんは6年前、1865年創業の鈴廣蒲鉾本店(以下、鈴廣)に戻り、箱根・大涌谷の火山活動活発化による観光客の落ち込みや、消費者の「かまぼこ離れ」に立ち向かおうとしました。そんな中、長友選手がテレビ番組でヘルシーで高たんぱくな魚肉の大切さを語ったのを見て、何か企画ができないかとひらめいたのです(前編参照)。

 鈴木さんは、消費者がかまぼこを食べるシーンを増やしたいと考えていました。

 パーティーのときピンチョスの材料として使ってもらったり、商談のようなフォーマルな場の手土産になったり。そんなイメージを描いていましたが、そのひとつに、アスリートが食トレとしてかまぼこを取り入れる姿も想定していました。

 社内資料ではアスリートが食べるイメージの説明として、長友選手の写真を使ったのです。

 鈴木さんは色々な人に、そんなイメージを話していたところ、偶然にも知り合いが長友選手の事務所と接点があることがわかり、長友選手自身にプレゼンする機会を得ることができました。

 のどこしと消化が良い鈴廣かまぼこは、ハードなトレーニングや試合後のエネルギー源として最適といいます。同社のホームページでは「必須アミノ酸をバランス良く含み、体作りに理想的な食べ物。完全天然素材で、化学調味料や保存料も不使用」と掲げています。 

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