目次

  1. 3本柱の経営を展開
  2. キャッチコピーに目を引かれ
  3. スーパーやコンビニが卸先に
  4. 在庫管理の徹底を求めてケンカ
  5. 社長から頼られる存在に
  6. 売り上げが一気に半減
  7. 大株主に解散を求められて
  8. 先代の遺族から4代目就任を打診
  9. 「取れるもんなら取ってみい」

 光明兼光本店は1927年に創業しました。社名は創業者・光明兼光の名前をそのまま取っています。

 日本酒、ビール、洋酒などの酒類全般から食品まで取り扱い、地域に根ざしてきました。現在の売上高は40億円。地元のスーパーやディスカウントストア、百貨店、酒屋やJRの売店など幅広い取引先を持ち、社員とパート約55人を抱えています。

 酒類卸のほか、内海さんの代に始めたJR姫路駅近くの日本酒バー「試(こころみ)」の経営と、贈答用のフルカラーボトル彫刻「tekizami」の制作・販売という3本柱で事業を展開しています。

光明兼光本店が経営する日本酒バー「試」(光明兼光本店提供)

 「自堕落な自分の性根を入れ替えようと思い、汗をかく仕事を選びました」

 内海さんのキャリアは1992年夏、光明兼光本店でのアルバイトから始まりました。

 兵庫県たつの市出身の内海さんは、仙台市の大学に進みましたが中退しました。「勉強が難しくて、大学から単位が取れないと除籍になると言われました。それなら『中退』の方が良いじゃないですか。響きが文学的だし」

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