目次

  1. しょうゆラーメンと中華粥が売り
  2. 「おばあちゃんの店を継ぎたい」
  3. 「看板に泥は塗れない」と重圧
  4. 地道なあいさつで地域密着の店に
  5. アットホームな雰囲気を大切に
  6. コロナ禍と原材料の高騰に直面
  7. 継いだ店を大切にしたい

 「味の萬楽」は、古室さんの曽祖母が1912年に日本橋で開業した店がルーツです。その後、創業者の子どもたちが日本橋神田エリアにそれぞれ店舗を持つようになりました。

 同店もその一つで、古室さんが子どものころは祖母が中華料理屋を営んでいたそうです。

 「祖母のころは夜だけ営業している中華料理店で、手作りの腸詰めや手羽餃子を出して、中国酒でもてなしていました。神田は出版社が多く、有名なハードボイルド作家もよく来ていました。その作家が店で取材を受けているときは見に来ていました」

「味の萬楽」は秋葉原駅と御茶ノ水駅の中間で、昌平橋交差点の角に位置しています

 「味の萬楽」は20年前、祖母が脳梗塞で倒れて車いす生活になったのを機に、人を雇って中華料理店から業態を変更。メニューを減らし、現在のラーメンと中華粥のお店になりました。

 古室さんの父親は神田でもう一つの中華料理店「萬楽飯店」を経営していました。こちらは現在、古室さんの弟が営んでいます。

 「味の萬楽」の人気メニューは、シンプルなしょうゆ味の東京ラーメンです。

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。