【※帝国データバンク水戸支店は2022年6月22日、石岡酒造が水戸地裁土浦支部から同17日に破産手続き開始決定を受けたと発表しました。掲載記事は2022年2月時点の情報になります】

継ぐなんて考えたこともない

――子どものころは、家業についてどう思っていましたか。

 石岡酒造は1972年に四つの蔵が合併して誕生しました。現在の製造量は1000石(18万リットル)ですが、当時の製造量は10000石(180万リットル)以上で、県内でも最大級でした。

 合併した際に製造場所が高台に移り、私の実家ではお酒造りをしていません。父は実家から「石岡酒造」に通っており、私はいわゆるサラリーマンとしか思っておらず、何の仕事をしているのかも知りませんでした。

 お酒造りが「家業」という認識が無く、継ぐなんて考えたこともありませんでした。

――冷水さんは一度は家業に入らず東京で就職しました。お酒との縁はありましたか。

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