目次

  1. 試作品とは
  2. よくある試作開発依頼の例
  3. 町工場が依頼を受けやすくなる7つのポイント
    1. 自己紹介は詳しく
    2. 上手じゃなくてもOK イメージを伝える努力を
    3. 製作目的はしっかり伝える
    4. どんな役割を任せたいのか明らかにする
    5. 予算感を伝える
    6. 納期は余裕と思いやりを持って
    7. 製作の確度は正直に
  4. 見積もり額を出すまで時間と工程がかかる理由
  5. 試作依頼の参考事例

 試作品とは、ある製品を量産し、販売する前に、原理がきちんと機能するか、安全性やコスト、製作時間は量産に見合うものなのかを確かめる目的があります。

 一言で「試作」といっても、たとえば、確かめたい目的に応じて、次のような種類があります。

  • 原理・機能試作……考案した原理や仕組みが正しく機能するか
  • デザイン試作……ニーズや使用感を意識した外観になっているか
  • 量産前試作……量産化できるような金型を作れるか
  • 量産試作……量産するときに不良や問題が多数発生しないか
試作の種類とそれぞれの特徴(以降の画像は安久工機のモノづくりご依頼はじめてガイドから引用)

 安久工機は、古くは早稲田大や東京女子医科大の人工心臓プロジェクトに携わっていたなど多くの試作開発の実績があります。医療分野に限らず、スタートアップや個人事業主、企業の開発部門などから試作開発の依頼が寄せられています。

様々な試作が並ぶ安久工機

 しかし、田中さんは「残念ながら試作依頼を頂くときにコミュニケーション不全があると途中でボツになってしまうことがあります」と話します。その原因や対策について、寄せられた依頼をもとにTwitterで「#モノづくりご依頼はじめてガイド」を使って情報発信してきました。

 なぜ、ボツになってしまうのか。それは最初の問い合わせ段階から兆候があるといいます。

 どんなものが作りたいのか、製作できるかどうか、できるのであれば見積もり費用の概算を知りたいという内容が一般的ですが、安久工機に届く問い合わせは、いずれもあいまいな依頼が多いといいます。

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。