【7月22日は何の日】1997年「ONE PIECE(ワンピース)」連載開始
「実は10年前のきょう…」「きょうはこんな日なんですけど…」。取引先との雑談や、プレゼンの冒頭、社内の朝礼など、日々のビジネスシーンでのちょっとした会話のきっかけになる話題の“タネ”を紹介します。
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25年前の1997年7月22日、週刊少年ジャンプ(集英社)で「ONE PIECE(ワンピース)」の連載が始まりました。
「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」という伝説の宝を求めて「偉大なる航路(グランドライン)」の冒険を続ける主人公・海賊モンキー・D・ルフィと、仲間である「麦わらの一味」が繰り広げる壮大なファンタジーです。
赤いベストに半ズボン、麦わら帽子、ぞうり姿といういで立ちがトレードマークのルフィ。
仲間と窮地を乗り越え、活路を切り開く架空のストーリーはすぐにヒットし、連載は2021年1月、1000回を超えました。
「海賊王」を目指す航海は今なお続いています。
ワンピースの単行本のコミックスは2022年4月、第102巻が発売となりました。
集英社によると、コミックスの国内販売部数は4億部以上。
海外にも57カ国・地域に正規の翻訳版が広がっており、全世界では累計で4億9000万部超になるそうです。
2015年には、「最も多く発行された単一作者によるコミックシリーズ」という定義でギネス世界記録に認められました。
2014年末の段階(当時、全77巻)で、コミックスが累計で3億2086万6000冊売れたことが評価された結果でした。
ワンピースの作者、尾田栄一郎さんは、ほとんどメディアに登場しないことで有名な漫画家です。
ただ、朝日新聞社はこれまで、朝日新聞や雑誌「アエラ」に何度かインタビューを掲載しました。
それによると、尾田さんは連載開始から2年後の1999年、少年漫画誌でワンピースを描く理由について、次のように語ったそうです。
「少年マンガは冒険なんだ、旅だ、仲間なんだ。友情とか愛とか、描く方は恥ずかしいと思うけれども、子どもたちはストレートに受け取ってくれる。だから(漫画家は)王道から逃げちゃいけない」
大ヒットの秘訣(ひけつ)は純な気持ちを隠そうとしなかったことにあると言えそうです。
当時、尾田さんはまだ20代前半。
血気盛んな若武者のような表情で、こんな話もしたそうです。
「ぼくらは子どものときからそういうものを読んできたし、結局それが一番面白いのに、なんで最近ないんだろう、と思っていた。僕は、奇をてらうより『ど真ん中』を描いてワクワクさせたい」
ワンピースは連載当初から大ヒットを重ね、1999年にはテレビアニメに。
さらに2000年には劇場版のアニメ映画やゲームソフトにもなりました。
コミックの発行部数が1億を超えたのは2005年。
人気アニメの範疇(はんちゅう)を超え、一大産業になりました。
それでも尾田さんの「原点」は変わらなかったようです。
連載開始から15年が経った2012年のインタビューでは次のように話しています。
「まわりは変わっても、ぼくは『マンガが好きで描いてます』という出発点から何も変わってない。今週分のページを仕上げて、来週はまた来週考える。それを続けてきただけです」
1997年の連載開始当時、ルフィの設定と同じ17歳だった少年はいま、40歳を過ぎた父親世代。
原画展やルフィのフィギュアなどを飾る展示会もコロナ禍の前までは全国各地で開かれ、数十万人規模の来場者を記録することもありました。
親子2代でワンピースの世界観を満喫する家族も多いようです。
そしてワンピースはいまや、日本海や太平洋を越えて中国へ、アメリカへ。
中国語で「ONE PIECE」は「航海王」と表記され、ルフィの漢字は「路飛(ルー・フェイ)」です。
連載開始から四半世紀。
連載1000回、コミックス100巻、累計販売5億部など次々と記録を塗り替えていくなかで、「世界のワンピース」の作者として尾田さんはどんなメッセージをファンたちに投げかけるのでしょうか。
(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年7月22日に公開した記事を、一部修正して転載しました)
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