49年前の1973年4月29日、家庭用ボードゲーム「オセロ」が発売されました。

オセロ商品を販売するメガハウス(東京都台東区)の公式サイトによると、オセロという登録商標で販売が始まったのがこの日だそうです。 

日本では多くの人が親しんだことのあるオセロ=2018年、朝日新聞社

日本オセロ連盟の資料によると、オセロの発案者は長谷川五郎さん(2016年に死去)です。

終戦直後、旧制水戸中(現水戸一高)に在学中、原型となる「挟み碁」を考えました。

会社勤めをしていた1972年に玩具会社に持ち込み、商品化されました。

2006年の朝日新聞の記事によると、当時「おもちゃは5万個売れればヒット」と言われる中、8カ月で30万個売れたといいます。 

自ら開発した新しいゲーム「ミラクルファイブ」で遊ぶオセロ発案者の長谷川五郎さん=2007年、朝日新聞社

1970年代から世界選手権や全日本選手権が開かれました。

1980年10月29日付朝日新聞朝刊(東京本社版)によると、世界選手権では第1回から日本人が3連覇しましたが、第4回ではアメリカ王者が初優勝しました。

次の写真は1983年の全日本選手権の様子です。

東京・帝国ホテルで開かれ、会場の熱気が伝わってきます。 

東京・帝国ホテルで開かれた全日本オセロ選手権大会の様子=1983年、朝日新聞社

2018年にチェコで開かれた第42回世界オセロ選手権では、初出場で当時小学5年生の福地啓介君が優勝。

大人も参加する無差別部門で、11歳128日で歴代最年少記録を更新しました。

そして福地君ら日本勢が帰国する全日空機の機長を務めたのは、その36年前の第6回大会で優勝した谷田邦彦さん。

当時15歳で優勝し、福地君に破られるまで最年少記録を持っていた谷田機長は、機上アナウンスで快挙を祝ったそうです。 

 

(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年4月29日に公開した記事を転載しました)