【4月27日は何の日】44年前、日大の遠征隊が北極点に到達
「実は10年前のきょう…」「きょうはこんな日なんですけど…」。取引先との雑談や、プレゼンの冒頭、社内の朝礼など、日々のビジネスシーンでのちょっとした会話のきっかけになる話題の“タネ”を紹介します。
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44年前の1978年4月27日(日本時間)、日本大学の遠征隊が北極点に到達しました。
カナダ最北端のベースキャンプを出発して47日目、日本人として初の快挙でした。
当時、三つのパーティーが北極点を目指していました。
1977年12月23日付朝日新聞朝刊(東京本社版)には、植村直己さん(当時36)が犬ぞりによる単独行で、堀江謙一さん(当時37)が氷上ヨットによる単独行で、そして日大隊が池田錦重隊長(当時39)ら10人で到達を目指すとあります。
その後、ヨットで進むには氷の状態が悪く、堀江さんは出発を断念。
1978年3月、植村さんと日大隊が別地点から相次いで出発しました。
日大隊は同大桜門山岳会の現役・OBの混成部隊でした。
日本人隊員に加え、現地の先住民族・エスキモー(カナダなどではイヌイットと呼ぶ)ら総勢22人が、エスキモー犬165頭とともに犬ぞり12台で旅をしました。
隊員の多くは途中までの支援隊で、体力を温存しておいた数人の前進隊が最後に北極点にたどり着く、という計画でした。
気温は氷点下40度前後。
途中、荒れた氷の地形が続いたり、降雪があったりと困難が降りかかります。
乾燥した空気のせいで全員が気管支炎にかかり、ベースキャンプの医師が無線で対処法を指示したそうです。
エスキモーに先導されながら、毎日8、9時間ずつ進んだといいます。
最後は日本人3人とエスキモー2人の計5人が白夜の北極点に到達。
スタート地点から約750キロを走破しました。
現地から連絡が入ると、東京の留守隊本部は歓喜に沸いたといいます。
その4日後の5月1日(日本時間)、植村さんも北極点にたどり着きました。
犬ぞり単独行による北極点到達は世界初でした。
コロナ禍で海外旅行もままならない昨今。
44年も前に途方もない冒険に挑んだ人たちがいたことに、改めて驚かされます。
(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年4月27日に公開した記事を転載しました)
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