目次

  1. 「商売はもうかる」と勘違い
  2. 育成塾の帰りに新幹線で泣いた
  3. 旅行業に参入した理由
  4. ファンを増やした矢先のコロナ禍
  5. オリジナル商品に再挑戦
  6. コロナで会えない人へのギフトに
  7. 東京の展示会で高評価
  8. 差し込んだ一筋の光

 「やまちょう」は初代・岩脇萬之助が1870年、日用品や和服を扱う「岩脇商店」として創業。2代目・長三郎の時代に呉服店となり、屋号を「やまちょう」と改めました。その後、洋服や贈答品を取り扱うようになり、5代目の園さんが旅行業も始めました。

 現在は家族4人と従業員2人で衣料品、ギフト、旅行業を軸に展開しています。

昭和10年代ごろの「やまちょう」。現在も同じ場所にあります(園さん提供)

 兵庫県出身の園さんは大学卒業後、中堅商社で営業事務の仕事に就きました。しかし、子会社出向を機に、大学の同級生だった妻・典子さんの実家「やまちょう」を継ぐことを決意。07年に脱サラして三重県に移りました。

 結婚後、義母からは冗談っぽく「あんた後継いでみーひん」と言われていましたが、「サラリーマン家庭で育った私には、商売というものの想像がつきませんでした」。

 「やまちょう」も元気な時代で、「商売はめちゃくちゃもうかると勘違いしていました。実際はオンオフもなく、なんて大変なんやとすぐに後悔しました」と笑います。

 当時は顧客の固定化と商圏の狭さに課題を感じていました。

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