目次

  1. 一大うどんチェーンの経営を担う
  2. 出張先での感動が始まりに
  3. よみがえった「運命の一杯」
  4. 第2創業期で直面した課題
  5. 信頼の継承と進化を求めて
  6. 「幸せを一杯に。」に込めた思い
  7. 人材を育てる取り組み

 資さんうどんは1976年、大西章資(しょうじ)さん(故人)が北九州市で創業し、「株式会社資さん」が運営しています。

 その5年前の71年、大西さんがダイビング仲間から福岡・天神の「まるやすうどん」の譲渡を持ちかけられたことが始まりでした。しかし、店は赤字。大西さんにうどん作りのノウハウはありませんでしたが、試行錯誤を重ね、約2年かけて納得のいく味を完成させました。

 いつの間にか繁盛店となり、76年、自身の名前から1文字とった「資さんうどん」1号店がオープンしました。

 福岡名物の「ごぼ天うどん」や「丸天うどん」、ボリューム満点の「カツとじ丼」、あんこたっぷりの「ぼた餅」など、100種類以上の豊富なメニューを誇ります。今では福岡、熊本、大分、佐賀、宮崎、山口各県に56店舗を構え、従業員2千人以上を擁する一大チェーン店です。

 佐藤さんは2018年、根強いファンを抱える資さんうどんの3代目社長に就任しました。ツイッターでは来店者にお礼のコメントを書くなどこまめに発信を続け、個人アカウントのフォロワー数は、1万1千人(2022年5月現在)にのぼります。

 佐藤さんは、うどんチェーンの社長としては異色のキャリアの持ち主です。ソニー、ボストン・コンサルティンググループを経て、ユニクロを運営するファーストリテイリングに勤めました。その後は東京の飲食系で仕事をしていました。

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