令和4年度(2022年度)エイジフレンドリー補助金、5月から申請受付
令和4年度(2022年度)エイジフレンドリー補助金の申請受付が5月11日から始まりました。厚生労働省によると、エイジフレンドリー補助金とは、中小企業事業者が60歳以上の労働災害防止の対策を実施したときに支給される補助金です。補助上限は100万円です。申請手順や対象商品を整理しました。
令和4年度(2022年度)エイジフレンドリー補助金の申請受付が5月11日から始まりました。厚生労働省によると、エイジフレンドリー補助金とは、中小企業事業者が60歳以上の労働災害防止の対策を実施したときに支給される補助金です。補助上限は100万円です。申請手順や対象商品を整理しました。
目次
エイジフレンドリー補助金とは、60歳以上の⾼齢者が安⼼して安全に働くことができるよう、中小企業事業者が労働災害防止の対策を実施したときに支給される補助金です。
この補助⾦は、事業場規模、⾼年齢労働者の雇⽤状況などの審査があり、すべての申請者に交付されるものではないことに注意が必要です。
厚生労働省によると、60歳以上の雇用者数は過去10年間で1.5倍に増えました。とくに商業や保健衛生業をはじめとする第三次産業で増えています。
一方、労災による死傷者数では60歳以上の労働者が占める割合は2018年時点で26%と増加傾向にあります。労災発生率は、高年齢層は若者よりも転倒災害、墜落・転落災害の発生率が高く、女性で顕著です。
高齢の労働者が増えるなか、労災を減らすために2020年度にエイジフレンドリー補助金が作られました。
補助金事務センターによると、高齢の労働者を常時1人以上雇用しており、労働保険に加入している事業者がエイジフレンドリー補助金の対象です。対象となる業種別の労働者数や資本金は次の通りです。
業種 | 常時使用する労働者数 | 資本⾦・出資の総額 |
---|---|---|
小売業 | 50⼈以下 | 5000万円以下 |
サービス業 | 100⼈以下 | 5000万円以下 |
卸売業 | 100⼈以下 | 1億円以下 |
製造業・建設業・運輸業・農林漁業・⾦融業 | 300⼈以下 | 3億円以下 |
エイジフレンドリー補助金では、物品の購⼊・⼯事の施⼯など⾼年齢労働者のための職場環境改善に要した経費が補助されます。補助率は1/2で、上限額は100万円(消費税は除く)。
エイジフレンドリー補助金の対象は次の4つに当てはまる商品です。
具体例を紹介します。
介護における移乗介助の際の⾝体的負担を軽減する機器
介護における⼊浴介助の際の⾝体的負担を軽減する機器
熱中症の初期症状等の体調の急変を把握できる⼩型携帯機器(ウェアラブルデバイス)を⽤いた健康管理システムの利⽤
⾶沫感染を防⽌するための対策
※使い捨てマスク等の消耗品、ビニールカーテン等の仮設の設備は対象となりません。
通路の段差の解消(スロープの設置等)、階段への⼿すりの設置
床や通路の滑り防⽌対策(防滑素材の採⽤、防滑靴の⽀給)
危険箇所への安全標識や警告灯の設置
業務⽤の⾞両への⾃動ブレーキ⼜は踏み間違い防⽌装置の導⼊
熱中症リスクの⾼い作業がある事業場における休憩施設の整備、送⾵機の設置
体温を下げるための機能のある服
不⾃然な作業姿勢を改善するための作業台等の設置
重量物搬送機器・リフト
トラック荷台等の昇降設備
重筋作業を補助するパワーアシストスーツ
体⼒チェック
運動・栄養・保健指導等の実施(健康診断、⻭科検診、体⼒チェックの費⽤を除く。)
保健師やトレーナー等の指導による⾝体機能の維持向上活動
⾼齢者の特性を踏まえた安全衛⽣教育(ウェアラブルデバイス、防滑靴、体⼒チェックなど労働者個⼈ごとに費⽤が⽣じる対策については、雇⽤する⾼年齢労働者の⼈数分に限り補助対象となります)
補助⾦を受けた機材等のうち50万円以上の物について、補助を受けた年度終了後5年以内に、事業の廃⽌等に伴い、譲渡し、⼜は廃棄する場合は、承認⼿続きが必要です。
エイジフレンドリー補助金の申請期間は、2022年5⽉11⽇から10⽉末までです。
申請から補助金交付までの流れは下記の通りです。
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