若手後継者向けオンラインサロン「U34」が「アトツギファースト」へ
中小企業の若手後継者(アトツギ)を支援する一般社団法人ベンチャー型事業承継は2022年7月、約700人が参加するオンラインサロンの名称を「U34」から「アトツギファースト」へとリニューアルしました。34歳以下だった入会資格の制限を39歳以下に緩和し、テーマも新規事業だけでなく、業務改善、DX、組織力強化などに広げます。
中小企業の若手後継者(アトツギ)を支援する一般社団法人ベンチャー型事業承継は2022年7月、約700人が参加するオンラインサロンの名称を「U34」から「アトツギファースト」へとリニューアルしました。34歳以下だった入会資格の制限を39歳以下に緩和し、テーマも新規事業だけでなく、業務改善、DX、組織力強化などに広げます。
一般社団法人ベンチャー型事業承継は、2018年6月20日に設立。アトツギが、先代からの有形・無形の経営資源を活用し、新規事業、業態転換、新市場参入など、新たな領域に挑戦することを「アトツギベンチャー」と定義し、世の中に広げる活動を続けてきました。
活動の一つとして、2019年1月にオンラインサロン「アトツギU34」を始めました。家業の経営資源で新規事業開発に着手するための「自主練のグラウンド」と意義づけています。当初は、メンバーを「入会時に34歳未満のアトツギ」に限定していました。
しかし、35歳以上でも入会を希望する承継予定者が増えてきました。さらに、会員が約700人にまで増えるに従って、自主的な活動が増え、話し合うテーマも業務改善、DX、組織力強化などに広がっています。
こうした状況に対応するため、ベンチャー型事業承継は、課題解決プラットフォームの立ち上げを準備しつつ、オンラインサロンの入会制限を「39歳以下の承継予定者」へ緩和しました。同時にサロン名を「アトツギファースト」に変更しました。
事業承継に向けて自主練的に学びを深める場であること、メンバーが主役の「自走」コミュニティであることはU34のころから変わらないといいます。
ベンチャー型事業承継は、2022年中に課題解決プラットフォーム「アトツギ_X(アトツギエックス)」の立ち上げ準備を進めています。アトツギの個別の課題を解決するための具体的なノウハウやパートナーを見つけるためのプラットフォームをイメージしています。
事業開始に先立ち、公式サイト上でアトツギを支援する専門家や金融機関の応募を受け付けます。アトツギたちが抱える経営課題をもとに今後、以下のような事業を構想しています。
「現社長が高齢になっても経営権を譲らない」「自社株が集約されておらず経営リスクを抱えている」「業務の効率化や新規事業に取り組みたいが、ほかの経営陣や社員から反対されてなかなか進まない」……。
同族承継の事業承継では、同じような課題に直面し、悩むアトツギが少なくありません。家業をより良くしたいというモチベーションの妨げにもなっています。
そこで、ベンチャー型事業承継は、同族承継ならではの悩みにかかる時間と負担をなるべく減らすことを目指しています。
その取り組みの一つとして、アトツギベンチャーが1000人誕生する未来をどう実現するのか、アトツギベンチャー界のトップ経営者と共に方向性を探るサミット「A1000(エーサウザント)」が6月25日、大阪府で開催されました。
アトツギが挑戦できる環境を作るための100の提言がSNSで紹介されています。
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