目次

  1. 登記所備付地図とは 地籍調査などで測量
  2. これまでの不動産登記制度における地図の公開方法
  3. 地図の無料公開いつから? G空間情報センターで提供
  4. 地図XMLフォーマット変換コンバータ、デジタル庁が公開
  5. 無料公開の注意点 地図証明書とは異なる制度

 日本では、およそすべての土地が登記されており、登記所にある登記簿には、土地の所有者、面積などの情報が記されています。しかし、不動産登記の記録だけでは、その土地がどこに位置し、どのような形状なのかはわかりません。

登記所備付地図作成事業の概要(法務省の公式サイトから引用 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00236.html)

 土地の位置・区画を明確にするため、地籍調査などによる精度の高い地図「登記所備付地図(法14地図)」が、法務局(登記所)に備え付けられています。

 登記所備付地図がないと、不動産の流通や公共事業、道路・下水道整備などに影響が出るとして、今も法務局が地図の整備を続けており、2023年1月時点で図面は約730万枚に上るといいます。登記所備付地図が整備されていない地域では、明治時代に作成された旧土地台帳附属地図(公図)に頼っています。

 登記所備付地図は、全国の法務局に備え付けられています。法務省によると、これまでの不動産登記制度における地図の公開方法は次の2つ方法です。

  1. 法務局における地図の写しの交付(書面の交付)
  2. 登記情報提供サービス(インターネットを利用した閲覧)

 登記所備付地図などの電子データはこれまで、加工可能な形式で民間事業者などに提供していませんでしたが、農業分野におけるICT活用のための要望などがあったため、オープンデータとして広く公表されることになりました。

 公表開始は、2023年1月23日正午から。公表される地図データは2022年1~2月時点の情報です。法務省は「今後は定期的に地図データの更新を行うことを予定しています」と説明しています。

 公開されるのは、不動産登記法第14条第1,4項に規定にもとづいた登記所備付地図と、地図に準ずる図面(公図)に係る電子データで、データ形式は、地図XMLフォーマットです。地図の形式で表示するには、ソフトウェアなどでデータ変換が必要です。

 公開場所は、地図データを抽出した情報産学官の地理空間情報が集約されているプラットフォーム「G空間情報センター」です。

 デジタル庁は、不動産登記において作成される登記所備付地図データ(地図XMLフォーマット)のデータをGeoJSON形式に変換するコンバータを開発しました。オープンソースソフトウェアとしてGitHub上に公開しています。

 今回、無料公開する地図データについて、法令に違反、不正目的に使わない範囲で、無料で自由に利用できます。ただし、法務省は「地図証明書・図面証明書に代替するものではありません」と注意を呼びかけています。

 法務局が地図の内容を証明した書面が必要な場合は、登記所で地図証明書・図面証明書を取得する必要があります。法務省の公式サイトによると、従来通り手数料がかかります。