目次

  1. 藤沢製本の夏の電気代、2021年7月は46.7万円
  2. 電気代の削減、最大需要電力減らしLED切り替え
  3. 「残業・休日出勤をしない」取引先に伝える
  4. 電気料金は1年で4割減「体調崩さなくなった」

 滋賀県にある藤沢製本は1963年創業。以来、一般書籍、学生参考書などを専門としてきた製本会社です。

 工場には製本のための大型機械が並んでいます。本の検品が必要なので、蛍光灯は120本。それでも明るさが足りず手元に照明スタンドが必要でした。空調設備もありましたが、あまり涼しくなりません。毎夏になると汗の止まらぬ工場で働くスタッフたちが“激やせ”してしまうほどでした。

 そんな工場・事務所の電気料金は2021年7月で46.7万円でした。

 「毎月の出費を10万円でも抑えたい」と考えた藤沢さんは、滋賀県が開催しているセミナーに出て、国が実施している「省エネ診断」を知り、申し込むことにしました。工場内の診断に来た専門家からは補助金を使った省エネのほか、電気料金抑制のためには、最大需要電力(デマンド値)を下げる工夫をしてはどうかと提案を受けました。

デマンド計の組み込まれた電子式電力量計

 工場には、電力会社が30分最大需要電力計(デマンド計)の組み込まれた電子式電力量計が取り付けられています。デマンド計は、30分間の電気の使用量を計測し平均使用電力(kW)を出し、1ヵ月の中で最大値が、電気料金の基本料金に影響します。

 藤沢製本の場合、2021年7月までの過去1年間の最大値は107kWでした。ここから省エネの取り組みが始まりました。

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